2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

弓の専門工房での話

弓の専門工房でギヨーム松脂の良さを教えてもらったわけだが、工房に行ったそもそもの目的は弓の修理。直すのはフロッグのアンダースライドが浮き上がった古い弓。 銀のプレートを留めている細い2本の釘の頭が飛んでしまい、金属板が離れてしまった。過去に…

ギヨームの松脂

弦楽器専門店はいっぱいあるが、弓の専門店となると数えるほどしかない。 都心にある希少な弓屋さんの店主から勧められた松脂はギヨームだった。ギヨームはベルギーの新作弓メーカーで日本では評価が高い。かつて私もギヨームの金弓や銀弓を使っていた時期が…

グループレッスン 18

市内の貸しスタジオで開催。参加者は10名。空気が乾燥しているので調律中に弦を切ったり、一気に弦が緩んだ人が続出。弦の張り直しの作業が続き、先生は練習開始前から忙しかった。これからの時期は、予備の弦を持参しておいた方が無難なようだ。10時過…

チェロのレッスン33

個人レッスンは一カ月に3回しかない。今月は先週がお休みだったので2週間ぶり。いつものようにト長調の音階3オクターブから開始。 弓を持つ右手首の角度が動く点を注意された。私はダウンボーの時に、手の向きが微妙にアップの形と違ってくる癖があるらし…

新作楽器でソロ

知人が参加しているアマオケのコンサートを聞いた時のこと。プログラムの中にドヴォルザークの「バイオリン協奏曲」が入っていた。ソロを弾いたのは、かねてより存じ上げている芸大でも教えているプロ奏者。バイオリンの音がいつもと違って冴えないので、ど…

「カザルス巻き」という方法

秋の晴天が続くと空気が乾燥する。湿度が下がると楽器は収縮。ペグは緩くなってピッチが変動する。そんなわけで、相当にピッチが狂ったG線の調弦をしていたら、隣のC線まで突然に緩み、ペグがポ〜ンと飛び出した。弦の巻きが急激にほどけた勢いで、そのま…

抹茶羊羹みたいな松脂

ちょっと見、抹茶羊羹ないしは抹茶プリンみたいな松脂がある。 黒猫で有名なフランスの松脂メーカーの《JADE》 翡翠とか玉の意味がある名前なので、色から言っても翡翠のイメージだが、私は食べ物を連想してしまう。 販売店の宣伝文は、こんな感じ・・・…

弓のニスを拭き取るとどうなるか?(良い子は真似をしてはいけません)

厚めにニスがかかっていた弓のスティックをアルコール(無水エタノール)で拭いてみた。白い布地がどんどん茶色になったので、相当濃い着色をしていたようだ。ニスを拭き取るといっても全部取れるわけではないので、見栄えはそんなに変わらない。余分な化粧…

弓の性能を大きな空間で試す

響きが豊かな小ホールといった感じの場所でチェロを弾く機会があった。めったにないチャンスなので、手持ち弓を全部を持っていった。残響が豊かな大空間で弾くと、自宅で弾いた時とは弓の印象が変わってくる。楽器を選定するならホールを借りて、どう響くか…

佳人薄命 ドヴォルザークのチェロ協奏曲

アニア・タウアーという女性チェリストがいた。1945年頃にドイツで生まれ、ニュルンベルク音楽院でエンリコ・マイナルディやアンドレ・ナヴァラに師事したという。1960年代に演奏活動を始めたが、1973年頃に28歳の若さで亡くなった。レコード…

弓を買うなら自宅に持ち帰って試す

行きつけの弦楽器で弓を見せてもらった時のことである。 「これを弾いたら他は弾けませんよ」と店主が言う。「これを・・・」はいつもの口癖(松脂の時もそうだった)。出てきたのはフレンチモダン。 79gと標準的な重さで、バランスがよくて弓先が軽く感…

共鳴機能付きエンドピンレスト

行きつけの弦楽器店の店主がイタリアに行った時に見つけてきたというエンドピンレストを見せてもらった。ローズウッドの類の木製品で、直径9cm 厚さ22mm。底部に滑り止めのゴムが貼ってある。 面白いのは太鼓型の構造。円筒形の木材の内側をくりぬいて…

ドライ・カーボンの弓

カーボン弓の操作性はかなりの水準で、安価ながらあなどれない実力には感心している。これまでにアメリカのコーダ社の製品を3本買ったことがある(価格別に松竹梅)。いずれもウエット・カーボンである。腰の強さはたいしたもの。弦の噛みも上々で弾きやすか…

グループレッスン 17

まずは、ハ長調の音階を2オクターヴ弾く練習からスタート。最初は1音を1弓で弾く。 次に2音を1弓で弾く。 さらに3音を1弓で弾く。 ついで4音を1弓で弾く。 ・・・・・5音を1弓で弾く。 ・・・・・・6音を1弓で弾く。 ・・・・・・・・7音を1弓…

チェロのレッスン32

音階練習はト長調。C線の4ポジションから始めてA線の11ポジションまで使う3オクターブの弾き方を習った。A線の7ポジションから上になると1の指と2の指の間隔がどんどん狭くなってゆく。9ポジションのCを1の指で取る時、親指がBの位置に来るか…

彼岸花

昨日は都心のビル街の植え込みの中で満開状態の彼岸花を見た。 今日は関西まで往復したが、向こうでも新幹線の窓から見える田園風景の中に赤い花の群れが目立った。 10月中旬で、まだ彼岸花が咲いている。 あの花はちょうどお彼岸の時期に咲くので、律義な…

特別展「中国 王朝の至宝」を見る

「中国 王朝の至宝」を見てきた。トーハクの特別展は規模は大きいが、中身は大味なこともある。今回は悪い予感が当たって、B級グルメ大会みたいな内容だった。 過去に日本で開催された中国文物展のカタログから選んだような、どこかで見たことがある作品が…

アンサンブル発表会を聞く

一昨日は地元アマオケのアンサンブル発表会を聞きに行った。会場は駅前にある貸しスタジオ。50人ぐらいは楽に入れるスペースだったが、午後2時からの開演時には満員となった。お客さんはオケ団員とチェロ教室の生徒たちという内輪の発表会で和気あいあい…

グループレッスン 16

今日は3連休ということで出席者が少なかった。 生徒数が少ないので、逆に先生は張り切って、レッスン後半はひとりずつの個人面談となった。 で、私の番では・・・ 先生 「何か質問はありますか?」 私 「特にありませ〜ん」 先生 「じゃ、音階ひいてみて」 …

チェロのレッスン31 ブレバールのソナタハ長調 第1楽章 その4

いつもの音階から練習開始。弓を持つ右手が柔らかすぎるので弓の頭がふらつく傾向があるとの注意を受ける。柔らかくていいのは手首から腕にかけてであり、弓を持つ指まで柔らかくしてはイケナイとのこと。特に人差し指はしっかり曲げてスティックを深くしっ…

ひじの位置は高めが合理的?

チェロ仲間のブログを読んでいたら「左手の小指で弦を押さえた時だけ音が濁るのはなぜだろう」と書いてあった。そこで私はグループレッスンの先生から教わった金沢のルドヴィート・カンタ師匠直伝のコツを書き込んだ。つまり「指先に腕の重みをぶら下げるつ…

観賞用松脂

松脂は弾き味や音色、音量に影響するから、いろいろと集めているうちに増えてしまった。たぶん1ダースぐらいは手元にある。 こちらの2点はパッケージがお洒落なもの。 バイオリン型のはイタリアのボガーロ・アンド・クレメンテ社の製品。楓材をくりぬいて…

東京駅のドームを見物

所要があって東京駅を通過したので、ちょっと寄り道。公開されたばかりの復元駅舎のドームを見てきた。明治末期に計画され、大正3年(1914年)に完成した建築だから、明治という時代が到達した世界観が凝縮されているような気がした。 駅舎ゆえ華美な金…

軽いケースは、どうかな?

ハードケースは2本持っている。フランスのBAM社の「ニューテック」と「ハイテックスリム」。前者は4.9kg。後者は2.9kg。BAMは組み立て精度が高く、ヨットなどの船舶に使うのと同じような素材を採用しているので、軽くて断熱性能が優れている。世界中の使…

パイナップル? バナナ?

ブレバールのハ長調ソナタ第1楽章のポイントを説明している。 この先生、5分07秒あたりから「キゥイ・キゥイ〜パイナップル・パイナップル・・・」としゃべり出す。 ついで「キゥイ・キゥイ〜パイナップル・パイナップル・・・」と歌いながらチェロを弾く…