グループレッスン 31

今回と次回は6名ずつに分けて、ひとり30分の個人指導となった。6月1日の発表会にそなえての特訓である。私の番は次回だが見学に行った。披露する曲の練習を開始したばかりで四苦八苦の生徒さんもいるから、教える先生も熱が入っておられた。

3番目に登場した若い女性はかなり達者で、ラブロマンス映画(邦画)の主題歌を流暢に弾いていた。ポピュラー系の甘いメロディで、第7ポジションあたりの音程も使っていた。

4番目は別のオケでホルンを吹いている男性。曲は「カバレリヤ・ルスティカーナ間奏曲」。まだ曲に取りかかった直後といった様子で、手慣れたホルンのように滑らかとはいかないようだった。本番では甘くとろけるようなメロディを聞かせてくださるだろう。

5番目は体育会系のM氏。曲はバッハの無伴奏組曲第1番のプレリュードである。分散和音だらけの曲(というか、それしかない)。同時代に人気と名声でバッハを上回っていたテレマンなどは、素人でも楽しめるように平易に作曲しているが(だから人気があったのだろう)、バッハはそんなことにはお構いなし。芸術性優先で演奏者の都合は考えてないから、初級者にとっては音程が危うい。ボーイングが不安定。音量が出ないという三重のハードルが待ち構えている。

途中で、M氏は落ちた箇所がどこだか分からなくなった。

私が 「28小節!」と言うと、先生が 「怖〜い! ○○さん、怖過ぎ 」と仰った。

・・・譜面持参で見ていただけなのだが。

本日最後、6番目の男性もバッハの無伴奏組曲第3番のブーレをやった。こちらもM氏同様ご苦労なさっておられた。チェロを始めて1年目で弾くのだから無理もない。

このブーレという曲は、バイオリン用に編曲した楽譜が「新しいバイオリン教本」の 第3巻に出ている。昔、バイオリンの個人レッスンで教わったので覚えている。バイオリンで弾くと、高音主体になってチェロ演奏のような重厚感は出ないが、かわいい感じの曲になる。バイオリンの方が演奏の小回りが利くためか、初心者がやるなら、チェロよりは弾きやすいかもしれないと思った。 ちなみに、スズキメソード・チェロ教本では、第7巻に収録されている。


先生は、うまく弾けない難所は、毎日、そこだけをピックアップしてじっくり練習を繰り返さないと、いつまでも弾けない。何となく曲の頭から最後まで、ざっと通してさらっているだけでは、うまく弾けない箇所は、一生弾けません(!)と仰っていた。ごもっともである。





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