チェロ仲間のお宅で練習 その2

今日はグループレッスンでご一緒しているチェロ仲間の女性のお宅で練習をした。20畳以上あるリビングルームは防音工事がしてあるので(頭上を米軍機が飛ぶため補助金での騒音対策)遠慮なく楽器を弾ける。

まずは、彼女が発表会で弾くバッハのメヌエットに、私がチェロ伴奏を付けてさらってみた。 連日、数時間以上の猛練習をしているそうだ。その成果が出ていて、音程の精度は、かなり上がっていた。

問題は右手である。ボーイングがギコチナイので、ぶっきらぼうというか、メヌエットらしいエレガントな表情が出ない。 暗譜状態で弾けるところまで、曲を弾きこんだのはいいとして、妙なところでコブシが効いた演奏になっていた。四分音符が3つ並んだ箇所で、真ん中の音符が付点四分音符(さらにアクセントも付いた)になっていたりするのだ。ご当人は譜面を見て弾いてないので、自分流に編曲しているような感じ。 その辺りを楽譜通りに修正したり、解放弦で音量が出過ぎるのをセーブしたり、 デクレシェンドの指定を守るように注意したり。初級者の弱点である(アマオケの弱点でもある)ダイナミックレンジの狭さを拡大するためには、pとかfの指定がある箇所では、弾いている本人には、ややオーバーに思えるくらいに音量の変化をつけてやると、聞いている側にはちょうどいい塩梅に聞こえるとか、そんな話も。

人数が多いグループレッスンでは、細かい指導は受けられない。彼女は個人レッスンを受けてないので、自己流で変な方向に行ってしまいそうな気配もあった。ご当人もそれは自覚しているようで、個人レッスンを受け始めるつもりのようだった。

その後、私はヘッドに重りを充填して弾き心地が変わったヴォアランを使い、昨日、魂柱を調整したジャーマンチェロでブレヴァールを通して弾いてみた。ヴォアランは竿がしっかりして吸い付きも向上して弾きやすくなっていた。ヘッドに重りを入れただけと聞いたが、竿が強化されたような気がする。竿のどこかを、いじったのだろうか?不思議である。まろやかな音色は健在で、ジャーマンチェロからまったりした柔和な音色を出してくれた。

ちなみに、この家の主が弾いている楽器は、ヤフオクで落札した中古の鈴木バイオリン製のチェロだという。ラベルには1989年とあるから24年が経過している。経年の影響だろうか、落ち着いた鳴り方をする。量産品とはいえ、ヴォアランで弾くとなかなかいい音が出た。彼女は最近、銀座ヤマハでブラジル製の弓を買った。この弓もリーズナブルな割にしっかりした竿の強さがあって弾きやすかった。




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