グループレッスン42

1週間後に迫った発表会本番前の最後の練習があった。

今回は、アンサンブル曲の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「アンダンテ・フェスティーヴォ」「風の名前をおしえて」を順番にやった。

全員で演奏する「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、先生がキューを出してくださるので、まずまずの仕上がりとなった。とはいうものの、音程とリズムが不一致の人もいて、同じパートの方々がそれにつられて困惑すると語っていた。迷わずに正確に弾いていれば、正しくない音が混ざってきても惑わされないはずだが。パート・トップ不在の初級者グループだと、異音に左右されがちな綱渡り状態になるみたい。自分の音が周囲とずれている場合、気が付いて修正するか、もしくはエアー弾き(弾く恰好だけで音は出さない)にして、お邪魔にならないようにしたりする。しかし、これまでにアンサンブル経験がない方にとっては、周囲の音を聴いて調整するまでの、こころの余裕がないのだろう。場数を踏んで慣れていただくしかない。

希望者だけで弾く「アンダンテ・フェスティーヴォ」は、ファースト・バイオリンは私だけ、セカンドも女性独り。ビオラ(チェロで代用)は3名、チェロパートは3名(先生も加わる)、コントラバス(チェロで代用)2名の編成でやる。バイオリン2本に対して、チェロは8本。少々バランスが悪い。

セカンドバイオリンを弾く女性は、おしとやかな演奏をなさるので音量は控えめ。その分もファーストが気張って弾かないと、チェロ軍団の分厚い低音の壁にマスキングされてしまいそう。 「アンダンテ・フェスティーヴォ」の曲想は、キーンと冷えた北欧の夜空にオーロラの光の帯がゆらめくような、透明感、幻想味、清涼感を要求しているように思う。だが、今回は主旋律を担当するバイオリンが少ないので、幻想的な柔らかいふくらみを醸し出すのは難しい。幅広に輝くオーロラじゃなく、尖ったツララがキラリと光るみたいな硬質な音色で、一筋の光が突きぬけてゆくような演奏になりそうである。

「風の名前をおしえて」は男性メンバーだけでやる。演奏を聴いていた先生は「とてもオジサン達の演奏には聴こえない。男性のやさしさや、繊細な気遣いが感じられた」との講評をしてくださった。外見は熊みたいな大男もいるが、チェロを弾いている皆さんは、ジェントルで優しいのです。

先生の指導付きのグループレッスンは12時で終了した。

今回はそのまま有志がメンバーの女性宅に移動し、さらに自主特訓を続けた。集まった顔ぶれは8人。中には、様子を見に来た地元オケのホルン奏者(最近ビオラを始めた)や、チェロのメンバーの奥さんもいて、賑やかな土曜の午後を過ごした。皆さんが次々にお茶菓子を持参されたから、練習室のテーブルは、ケーキ、饅頭、焼き菓子などお菓子の山。おやつがいっぱい♪某甘党氏などは、ニコニコ顔で練習に励んでおられた・・・

朝9時から夕方6時まで、みっちり弾き込んだ。さすがに疲れたが、充実した音楽三昧の1日だった。





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