チェロノワ コンサート
地元オケのチェロ奏者たちのグループ「チェロノワ」の発表会に行った。15年ほど前に始まったグループレッスン1期生の方々で、毎年、この時期と12月に会場を借りて演奏を披露している。去年から欠かさず見に行っているので今回が3回目。
会場は駅そばの小ホール。午後3時からということで少し前に会場に入ったが、まだアンサンブルのリハーサルをやっていた。3時を回ってもリハーサルが終わらない。どうなることかと思っていたら、先生の「もうやるっきゃない!」の一言でいきなり本番に突入してしまった。
最初は12名による全体合奏で、ショパンの「プレリュード」、フィッツェンハーゲンの「アベマリア」。なかなか上手に合っていた。
続いてチェロ二重奏でバルトークの18のチェロ二重奏曲。2名一組になって6曲を披露。最後に全員で1曲を弾いた。バルトークの民族音楽風の作品は、音階やリズムが変則的な書き方になっている。妙なフレーズが出てきても、楽譜通りに演奏しているのか、あるいは外したのか、どっちか分からなかった(汗
さらに平日に集まって練習している方々の「平日倶楽部」によるヘンデルのブーレ、ベートーヴェンの奉献歌、ジョプリン「エンターテイナー」の3曲。最後のエンターテイナーは、リズムが緩くてフラダンスの曲のよう。 思わず先生も吹き出していた。
こんどは土日だけ集まっているグループ「アンサンブル・ドニーチョ」によるティッチアーティ「デイヴェルティメント」。4名で弾いていたが、弾いている当人たちが演奏しながら苦笑していた。聞いている方も笑いをこらえるのが大変ではあった。
その後、個人の発表に移り・・・
ゴルターマン コンチェルト4番 の第3楽章
ブリッジ メディテーション
マスネ タイスの瞑想曲
ブルッフ コルニドライ
ラベル 亡き王女のためのパヴァーヌ
バッハ ガンバソナタ 第2番 の第1、第2楽章
メネデルスゾーン 春の歌
ポッパー ガヴォット 作品23−2
ここまでで十分なヴォリューム。レイトスターター共通の悩みであるボーイングに難のある方が多いので、絶対的に音量が足りない(もちろん、音量が出ていた方もいらしたが)。発表会は、まだ続く。
モーツアルトの 弦楽四重奏曲第10番全曲が披露された。バイオリン、ビオラは地元オケから参加した方々で、達者なものだった。
最後は先生たちの模範演奏で
ピアノの先生によるラベル 「道化師の朝の歌」
続いて
ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 「街の歌」から第2楽章 その他
が披露された。ここでようやくチェロらしい豊かな音が鳴り響いてホッとした。
午後3時から始まって終わったのは午後7時。途中15分の休憩(先生たちの衣装直し)があっただけ。すこぶる長丁場になるのは、毎回同じだが、徐々に、皆さんの弾く曲が長くなり、時間延長の傾向となっている。リハーサルは12時開始だったそうだから、体力勝負である。
私は打ち上げにも参加し、近所の居酒屋でみなさんと懇談。お開きになったのは夜11時。みなさん、かなりの年齢なのだが、元気いっぱいであった。ここのグループは誰でも自由にモノが言えるオープンさが良き伝統だそうで、みなさん、和気あいあいで音楽を楽しんでおられた。高圧的な態度を取るボスは、ここにはいない。気づまりな雰囲気の中でチェロを弾くのではなく、楽しい時間の過ごし方を心得ている人生の達人が多いのだろう。