チェロのレッスン 62

チャイコフスキーシャンソントリステ(悲しい歌)」の3回目。まずは全曲を通した。その後、20小節と48小節のところで曲を分割して順番に弾いてゆき、先生のチェックを受けた。

この曲、ほとんどが弱音だから、柔らかい音が出るARCUSのドライカーボン弓(シンフォニア)を持参した。ARCUSは音はソフトだが、竿は硬くて強靭。音の立ち上がりが俊敏で、きっかけが掴みやすい。68gしかなく、ソフトフォーカスで、ホワ〜っと拡散する音が出る。ウエットカーボン弓(ARCUS以外のカーボン弓は全部ウエットタイプになる)の無機質的な音とは違い、オールド風のこなれた雰囲気も感じさせる。ふくよかな音質は、チャイコフスキーのもやもやした音楽に丁度よかった。

29小節からのf指定の箇所で、もっと音量を出すように先生から言われたが、穏健な弓の都合でガツンとした踏ん張りが弱かった点をのぞけば、まずまずの出来。ということで、チャイコフスキーは3回目でおしまい。突っ込みどころが少ない音楽なのでスムーズに進んだ。

第5巻は次回からなのだろう。余った時間を消化するため、テキストの1曲前に出ているバッハ無伴奏組曲第1番メヌエットを弾かされた。「ボーイングがこなれてきたので以前よりうまく弾けている」と先生はおっしゃった。ボーイングがこなれた(ように見られた)のは、取り回しが楽な超軽量弓の効能だと思う。

残りの時間で巻末の「移弦の練習」「1本指での音階」「左手のパターン練習」をやった。

弦をまたいで弾く「移弦の練習」は、すべての音符にスタッカートが付いているため元弓を使う。この場合、手首のスナップだけでなく腕全体を大きく動かして弾くことがポイントになる。特にC線からA線に飛ぶ場合などは、かなり大きく肘を動かす必要がある。駒のカーブに沿う要領で弓の軌道を丸くしないと、C線、A線のそれぞれの弦に直交する正しい角度で弓を当てるのが難しくなる。ラフに弾くと、どんどん崩れてゆくので要注意。弾く必要のない弦に毛が接触して余計な音を出さないためにも、素早く、かつ正確な運弓が求められる。もたもたしていてはダメということ。

「1本指での音階」は、指1本で音階を弾いて行く。これは慣れるしかない。「左手のパターン練習」も似たようなもので、ハイポジションに行った時に2,3,4の指の間隔が、それぞれの音程で、どういう位置関係になるかを確認して練習しておくようにとのことだった。ということで、昨年9月8日に開始したスズキ教本第4巻は、本日、めでたく修了した。(*^ω^)ノ









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