チェロのレッスン 64

ハ長調の音階4オクターブの練習をやってから、ヴィヴァルディのソナタホ短調の第1楽章を重点的にさらった。

音階も4オクターブまでやると、指板の端に近いハイポジションまで使う。それで一弓で4つずつ弾けとか、8つずつとか指示が出るのだが、親指が指板上に出てくると音程で忙しくて、数えられなくなってくる。4オクターブ上のCは、ト音記号の五線譜の上に横棒が2本付く場所。バイオリンだと弾きなれた音域だが、チェロは・・・慣れの問題なので、繰り返しやるしかない。


ヴィヴァルディのソナタホ短調の第1楽章は、音楽的な表情を付けるための具体的な奏法を習った。

① 冒頭のEは深みのあるたっぷりとした音でクレシェンドしながら弾き始める。つづく4連音符のEは、初めの3つまでは音を一つずつ弾きながら、その都度、弓圧を軽く抜く要領で。少しスタッカート気味になるが、パリっと区切りを付けるのではなく、ため息をつくように引きずる感じにする。4番目の音は、これらとは違って、十分にクレシェンドさせて次のトリルにつなぐ。

② 4小節の冒頭のEも力を抜いてフレーズを閉じるようにして、次のEからクレシェンドさせる。

③ 8小節の2拍目のEとCは2の指で取るが、ここは1の指をしっかり決め、2の指を水平に滑らかに移動させる。

④ 10小節の最後のEはpp。先弓で弱音を弾く。弓は指板よりの位置に来る。

⑤ 13小節の2拍目からクレシェンドし、元弓でしっかり弾くが、最後のEで急激に音を弱めてppにする。

⑥ 14小節の二分音符のEにかけるビブラートは、徐々に細かくし、回数を増やす。同時に音量は増大させる。

⑦ 15小節の2拍目の裏のCから楽譜には書いてないがfにする。そのまま最後の小節のfまで強音でつなぐ。fの時は、必ず、弓を元まで戻しておいてから弾き始めるのがコツ。

⑧ 16小節の最後のEhaフェルマータがあるつもりで、音を伸ばして弾く。

全体に、弓は半分程度を使って弾くようにとの指示もあった。遅い速度での運弓は、じっくり歌いこむ練習になる。これらを実践すると、かなり濃い味付けのヴィヴァルディになってくる。

この後、第2楽章の7段目まで指使いを確認して今日のレッスンは終わり。












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