台風でも自主練

台風のため本日のグループレッスンは中止になった。しかし、練習会場は予約したままなので、自主練に切り替えて使うことにした。参加予定者は私を含めて3名。

午前2時過ぎの地震直後、しばらくTV報道を見ていて寝るのが遅くなった。今朝は朝寝坊(^^;) いつもなら9時に会場に着くが、今日は10時半ごろ、まだ雨が強く降る中を出かけて行った。会場に着いたのは11時。本日の自主練参加予定のT氏は11時頃来場と聞いていたから、それに合わせたことにしておこう。

近隣の町民センターに向かう道路で、私の前を見覚えのある車が走っていた。運転席にはLLサイズの元ラガーマンM氏が座っていた。今日は忙しいので練習に来れないとの連絡だったが(?)

駐車場で話を聞いたら近所に買い物に来たついでに、練習会場をのぞきに来たのだそうだ。一緒に部屋に入ると、すでにT氏とY夫人の二人が来ていて合奏練習をしていた。

私も楽器を取り出して、3人で「きらきら星変奏曲」を始めた。そばでM氏が見物していたが、せっかくなので私のチェロを彼に貸し、きらきら星を弾いてもらった。みなさん苦手の3番目の変奏曲は、相変わらず、3人ともぎこちない。スタッカート指定の音を全弓を使って一気に弾き切るのはいいとしても、弓の最後でピタッと動きを止めることがうまく出来ない。弓が動く幅が大きくなるほど慣性も大きくなる。それを打ち消して、ビシッとストップさせると、スタッカートらしい角ばった音が出る。とはいっても、速い速度で動いている弓を、いきなり止めるのは難しい。

「きらきら星」初参加となったM氏は、弾き始めに上体をゆさゆさと動かすアクションが大きいため、音の立ち上がりに「グアン」というアクセントが付く。それを消してもらうと、今度は萎縮したのか弓の中ほどで加圧が弱まり、出てくる音は中細り。弓のコントロールは難しい。

そんなことをしていたら、終了予定の12時になり、今日の自主練は1時間でお開きとなった。外に出ると、雨はぱらつく程度になっていた。その後、いつものようにY夫人邸のサロンに移動して、さらに特訓した。スズキ教本第1巻、ゴルターマン「レリジオーソ」、ウエルナーの二重奏曲などをやって、午後6時半ぐらいまで弾いていた。

最近、Y夫人はチェロ(入門用の鈴木製チェロ)を、町田市にある弦楽器工房に預けて、駒と魂柱の交換、弦の張り替えなどの調整をやった。昨日、戻ってきたばかりという楽器は、以前のカンカン、ギズギズしていた耳障りな音が消え、まろやかで芯のある太い音が出るようになっていた。新たに張ったスピロコアとラーセンの弦のバランスも良好で、ずいぶんと弾きやすい。鈴木バイオリンの弦楽器に共通する甲高い音色の特性は残っているが、それがマイナスイメージにならない程度に緩和されていた。

この楽器、弓を変えると、音質ががらりと一変するのも面白かった。弓に対する反応が鋭いようだ。いろいろな音色が作り出せそうな印象を持った。鈴木バイオリンの廉価グレードとはいえ、ちゃんと調整をしてやれば、ちゃんと使える楽器になる。この楽器に限らず、弦楽器は工場出荷時のままでは、とりあえず音が出るだけの状態で放置されている。楽器本来の潜在能力を引き出すには、専門家による調整が必須ということを改めて確認した。






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