チェロのレッスン 112

バッハ「無伴奏組曲第1番・プレリュード」の3回めのレッスン。

前回注意された第31小節の2拍目からの16分音符を弾く時の左手パタパタ現象の抑制は、意識して練習していったにもかかわらず、2の指と3の指が相変わらずパタパタしてしまった。

4の指を押さえている場合、2と3の指も同時に押さえたままにしないといけないと頭ではわかっているが、何故か指が浮き上がってくる。開放弦と3の指、開放弦と4の指、開放弦と3の指・・・という具合に、交互に開放弦を弾く動作が混ざってくると、隣の開放弦を弾く時に一瞬、気が抜ける。で、2や3の指がパタパタ。先生から注意されて2と3の指を指板に貼り付けることだけに意識を集中してやったら、ちゃんと弾けた。ヤレヤレ。

音程では2小節目のG-E-C-B C-E-C-E という簡単な場所に落とし穴が見つかった。最初のEは正確に取れているのに、Cを弾いた後のEが高めの音程になっていた。Cは2の指でとるが、その2の指に1の指がくっつきたがるのである。1の指単独で弾き始める場合は正確な音程なのに、2と1をセットにして移弦しながら弾く動作をすると1が2に接近してゆく。ほとんど無意識のまま指の間隔が狭まっていた。

同様に15小節のFisとCの音程も、3の指(Fis)と2の指で(C)が接近したがるので要注意箇所。私の場合、指と指の間隔を狭めてしまう傾向があるのはバイオリンの弾き癖の影響かもしれない。チェロは指を広げて弾く動作が多いのを、うっかり忘れることがあるのだから、長年の習慣には困ったことだ。

さらに37小節から38小節にかけての上昇音階は、均等な半音の連続になるよう注意された。ここも隣のD線の開放弦を交互に弾きながらA線上を移動してゆく際の左指のコントロールに注意が必要な箇所。

S先生からは「この曲はどういうイメージで弾きますか?」と質問された。正確な音程、適切なボーイング、粗くならないきめ細やかな音、豊かな音量が出せるかどうか。今はそれが目標。表情を付けて弾くところまでは手が回りませんとお返事させていただいた。いずれにせよ速くは弾けないから(テンポだけは)往年の巨匠風になるだろう。ゆったりと濃厚に歌うマイナルディみたいなバッハ。重厚長大は結構好きだったりする。






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