発表会でバッハ(無伴奏チェロ組曲第1番)を弾く

教室の大人の発表会に出た。チェロ、バイオリン、ピアノソロ、その他が混在する27名による演奏内容で、ミュージカル・ソウという西洋のこぎりを演奏した人もいた。

私の出番は20番目で待ち時間がたっぷり。控室でさらった時は無難に通せたが、本番ではプレリュードの頭でいきなりつまずくいつものパターン(早目のタイミングでミスすると気持ち的には楽になる)。組曲1番をステージで弾くのはこれが3回目だが、毎回、いろいろと事故が起こる。難所ではなくむしろ簡単な箇所で失敗が起こるので嫌になる。安全優先のスローテンポはやりたくないから悩ましい。

あとで客席で聞いていたレッスン仲間からは、今日はいい音が出ていたという評を頂いた。楽器の素性を質問してこられた方もいらした。先生から再三注意されていた力任せにゴリゴリ弾くのは意識して避けたから、私にしては穏やかな音で演奏出来たのかもしれない。午前中から2時間ほど、控室で練習していたにもかかわらず、それほど弾き疲れしてないし、初めてこの曲を人前で弾いた時のように、最後のジーグに辿り着く頃には疲労困憊でヘロヘロな状態にもならなかった。脱力して無駄な力を使わないと、余裕が残る結果になるのだろう。

この手の発表会では同じ曲を弾く人と被ることがある。今回も無伴奏組曲1番を別の生徒さんが弾いていた。年輩の男性で、プレリュードのみを暗譜で弾かれた。行書体風にエッジを立てずに流す私とは対照的に、カッチリした四角い楷書スタイルの演奏だった。この曲集に取り組み始めた頃の私もそういうカクカクしたバッハをやっていたのを思い出しながら聞いていた(ちなみに今はシャフランの着流し風バッハが好きである)。

今年の1月にレッスンを開始してから10ヶ月。ずっとやってきた無伴奏組曲第1番は今回でひとまず終了。次回のレッスンから第2番に取り掛かる。



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