ヴァイオリン教室#43

「新しいバイオリン教本」第1巻の59番「ト長調音階」の練習からスタート(もう何度目になるのか忘れた)。次に64番「リゴードン」、この曲は今回で終了。さらに65番〜70番の付点音符の練習をやる。これも何度目かになる。66番は4分の4拍子で1小節に4分音符4つずつ。同じ旋律を69番では4分の2拍子で1小節に8分音符を4つずつ弾く。この違いについての具体的な説明はなく、両方共大差ないテンポで弾かされた。生徒の皆さんは何がどう違うのかよくわからない状態だったかもしれない。



午後2時から1時間の練習の後、私は退席して横浜美術館の「メアリー・カサット」展レセプションに出かけた。メアリー・カサット(1844〜1926)は19世後半から20世紀前半に活躍したアメリカの女流画家。パリ留学の時に印象派の影響を受けたという。母子像を多く描いたためアメリカでは人気がある画家らしい。私は不勉強で全然知らなかった。フライヤーを見ると甘い母子像の絵が出ている。ちょっとどうかなという予感がしたが、実物を見ないで決めてかかるのはよろしくないから、とりあえず拝見に行った。

母親が幼児をあやすテーマとか子犬を抱く女性とか、母性本能を刺激する画題ゆえに人気が出そうな作品がずらりと並んでいた。日本でも桜の絵を描くというだけで人気がある画家がいて(中島千波とか平松礼二)、絵の上手い下手は関係なく、桜の絵というだけで喜んでしまう人が世の中には少なからずいる。カサットはそれに近い存在かもしれない。どう描くかではなく、何を描いているかに注目が集まってしまう仕事。

平凡な景色や室内の小物など何気ないモチーフを描いて人を唸らせてしまう画家もいる。一方、カサットの絵は粉ミルクや紙おむつのメーカーがCMに使いそうな情景が多くて親しみやすさにあふれている。横浜と京都を巡回する特別展の担当学芸員は女性ばかり。女性による女性のための女性画家の展覧会なのだろう。日本では35年ぶりの展覧会とのこと。



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