弦楽アンサンブル#32
バッハ「管弦楽組曲第2番」の5回目。8月は夏休みで練習自体がなかったので久しぶりの再開である。今日もフルートが入る練習だった。バイオリンの見学者が練習に参加したので第1バイオリン15名、第2バイオリン9名、ビオラ4名、チェロ6名、コントラバス1名、合計35名の大所帯だった。弦がこの人数でフルートは1本だけだから、フルート奏者はやりにくいかもしれない。
第1バイオリンは毎月席順が変わるシステムで、順に前方にずれてゆく。9月の私の席はコンミスの真後ろとなった。専門演奏員という肩書のプロの先生方が各パートに配置されている弦楽アンサンブルだから、コンミスはもちろんプロ。この先生、ボーイングの変更が結構多めで、随時変わるようなところがある。演奏中にすぐ後ろで様子を見ていると、右腕の動きが怪しくなり、アップボウなのかダウンなのか一瞬迷う場面が時々あった。弓順を検討しながら弾いているのかもしれない 。
すぐにコンミスの譜面を後ろからのぞき込んで確認するが、コンミスの隣の人が使っている太線で訂正入りの譜面と食い違う箇所があったりして、どちらが正しいのか、にわかには判断できない(譜面台は各自1台ずつ使っている)。オケの練習に参加して、いつも面倒に感じるのは弓順合わせである。コンマスとかパートトップがいろいろいじり回すわけだが、素直に譜面通りに弾かせてくれればいいものをと思う。バッハの場合、「序曲」だけ妙に複雑な指定があり(口頭で変更を伝えるから)こんがらがってくる。指揮者の先生は今日も「バッハの演奏に演出は無用」と話していた。お経を読むように淡々と弾けばいいのだという。弓順も淡々とやって欲しいと思う。
フルートがソロを聞かせる場面で、簡単な合いの手を入れる第1バイオリンが転げ落ちて行くみたいに走るため、フルート奏者から注意された。弾くのが簡単な音符が並んだ箇所ほど、どんどん先走る傾向があるのだ。指揮者を注視していれば、あるいはフルートソロを聞いていれば合わせられると思うが、譜面台にかじり付き、見る余裕、聞く余裕がない人もいるのだろう。