二つの「希望の党」

YouTubeに流されている「希望の党」のPR動画(1分20秒)をTVの情報番組で知った。小池さんが博報堂に作らせ安倍さんの解散宣言に合わせて流し始めたものらしい。政党の設立会見の翌日にPR動画を披露するとは用意がいい。「希望の党」の商標出願も2月に済ませてあったという。

ところで「希望の党」の名称で動画検索すると、総務省が作った「選挙に行きましょう!」キャンペーンのブラックユーモア的動画も出てくる(2005年「総務省・(財)明るい選挙推進協会」製作 )。毎度選挙に行かずに遊んでいた夫婦の顛末が語られる内容で、そこに出てくる「希望の党」は存在しない仮称政党名だったが、それが実在するとなると、この時点では微妙な印象もある。最初、総務省が作った動画とは知らずに眺めていて、「希望の党」も随分とやるものだと驚いた。相当に自虐的な内容ではあるが、選挙に無関心な層(浮動票)に積極的に働きかけようとする意図に感心したのだ。

一方、小池新党の動画は、受け皿不在の政治状況に対して国民が感じている思いを代弁する内容で、安倍さんの消費税関連テーマに対抗している。もっとも、野党が分裂して足を引っ張りあう構図になった結果、与党を批判するためのキャッチフレーズなんて、どうでもよくなってしまった感がある。

野党が批判しているモリ・カケ問題に対しては、関係者の「記憶にございません」の繰り返しを国民はまだ忘れてないと思う。昔からありがちな利益誘導疑惑に対して誠実に答える姿勢を示せたかどうか(少なくとも、そういうポーズを演技出来たかどうか)。対応力を問われた政権側の動きはスマートではなかった。問題の大小よりも、トラブルへの対処方法に注目していた人も少なくないだろう。一連の騒動が選挙にどう反映されるのか、あるいはされないのか、注視していようと思う。



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