ヴァイオリン教室 #92

まずは「新しいバイオリン教本第3巻」の22番「第1位置と第2位置の間の移動練習の復習から。1の指、2の指、3の指、4の指を単独で使ってポジション移動をするメニュー。グリッサンド風に音をずらしながら、柔らかく滑らかに指を滑らせる工夫が求められた。

続いて「新しいバイオリン教本第2巻」の46番〜51番、変ホ長調の練習。休憩後は57番の「メヌエット」(ベートーヴェン)に出てくるスピカートに備えて、弓の飛ばし方を重点的に練習した。左手は割としっかり弓を保持するが、左腕は脱力させ弓が弾む場所を探してゆく。私は弓を右手で吊り下げるような感じで軽く持ちながら弾ませていたのだが、この弾き方をチェックされた先生から「右手首を丸め過ぎている。通常の弾き方と同じ手の姿勢で弾ませることが出来ると、もっと応用範囲が広がる」と指摘された。

一連の動作をスムーズに行うためには、腰がしっかりした弓を使う必要がある。ブラジルウッドのようなスプリング性能が良くない弓を使っている生徒は苦労するだろう。弓の性能差を知らない場合、上手に弾まない理由はわからないと思う。

今年最後のレッスンだったが、いつも来ておられた元プロ奏者のベテラン女性の姿が見えなかった。年末でお忙しいのかなと思っていたら、帰宅後、郵便受けに彼女からの転居挨拶のはがきが届いていた。九州に引っ越されたそうだ。教室では目礼でご挨拶を交わす程度でお話をしたことはなかった。しかし、レッスン中はどういう姿勢で弾いていらっしゃるか、私の方は彼女の弾き方を参考にするべく、時々ちらちらと観察させていただいていた。そういうチェック目線がわかっていたのだろうか。ご丁寧なお知らせをいただき有難く思われた。



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