へたっぴ会

鎌倉の知人宅で毎年行われている「へたっぴ会」に参加してチェロを弾いてきた。日曜日とあって鎌倉駅は大変な混雑、バスも立錐の余地がない混みようだった。

 

リハーサルは13時から。私はバッハの「音楽の捧げもの」からトリオ・ソナタの第1曲ラルゴ、第2曲アレグロの2曲を担当することになっていた。昨年のへたっぴ会終了後にバッハを取り上げることになり、1年ぶりに再会したメンバーによるぶっつけ本番に近い合奏である。前日、フルートを吹く女性から来たメールは「準備不足でヨレヨレ。合わせて頂くのも申し訳ない状態」という内容だったが、一晩特訓したのか2曲とも、とりあえずは通った。

 

ラルゴは2回合わせてOKとなったが、アレグロは途中でずれてきてやり直し。何度か繰り返した。最初はフルート、ヴァイオリン、チェロの3人で合わせ、次にピアノ伴奏を入れて弾いてみた。ピアノが入ると華やかになるけれど、ピアノの左手が弾く音型はチェロと同じ動き。スタインウェイのグランドピアノのすぐ横で弾いていると、チェロの音は負けてしまう。ピアニストには主に右手重視でやってもらった。

 

15時からの本番では8名(女性7名、男性1名)が次々に演奏を披露した。単独でピアノを弾いたり連弾したり、三味線を弾いたり。「音楽の捧げもの」はハ短調のためポジション移動が多くて大変だった。ピアノが適宜低音パートを補強してくれたので助かった。十六分音符が連続する箇所はチェロは大忙しだが、ピアノはパラパラっと軽く弾いてしまう。ヴァイオリンとフルートの女性は気合入りすぎてフォルテで弾きっぱなし。二人で妍を競っているような。「そんなに大きな音で弾かなくても大丈夫ですよ」とお願いしたけれど効き目はなかった。トリオ・ソナタの残りの2曲は来年に持ちこし。多分、第1曲、第2曲もやる。次回は全4曲を一気に演奏するのだろう。

 

参加者はシャンパンなどを飲みながら聞いていた。オードブルの他、各自が持ってきたクッキー、ケーキ、饅頭などの甘味も盛りだくさん。17時過ぎにお開きとなった。暗くなると人通りも渋滞も消え日中の混雑が嘘のよう。鎌倉の街は静まり返っていた。

 

 

 

にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ
にほんブログ村