ノートルダムの再建案が面白い

 先日の火災で焼け落ちた屋根の再建案。ノートルダムを一気に若返らせるプランである。石造建築の屋根をガラス張りにする手法は、1900年パリ万博の際に作られたグランパレを連想させる。最近ではベルリンの国会議事堂の修復がある。いずれも室内への採光を考慮しているが、ノートルダムは天井を塞ぐだろうから採光機能は不要で、屋上に空中庭園を設置するようなものだ。

 工場で量産した鉄枠に板ガラスをはめたプレハブ工法の温室風巨大建造物は、1851年ロンドン万博(世界で初めての万博)のクリスタルパレスあたりが嚆矢だろう。19世紀当時は鉄もガラスもハイテク素材のイメージがあって、それらを組み合わせた透明な構造体は、万博という未来志向の会場にふさわしいものだった。21世紀の現代でもガラスが斬新なイメージを放つ点は、パリが石造建築で埋め尽くされた都市ゆえのコントラストを考慮しても、人間が受ける感覚がたいして変わっていない証左となるだろうか。ルーブル宮の中庭にガラスのピラミッドを作ったように、新旧を融合させる大胆なデザインはパリらしくて面白い。災い転じて福となす。実現したら観光客がさらに増えるだろう。旧弊にとらわれない発想が出て来るところがかの国の強み。日産もルノーと合併したら体質改善が進んだりして・・・

 

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屋根がガラス張りの「グランパレ」

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グランパレ内部

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ノートルダムのガラス屋根の内部(案)

   

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ドイツの国会議事堂

 

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ドイツ国会議事堂のガラスドーム内部

http://sakainaoki.blogspot.com/2019/05/blog-post_13.html

 

 

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