弦楽四重奏#6

毎月1回練習している平日弦楽四重奏団の6回目の練習が金曜日にあった。ハイドン弦楽四重奏曲第76番ニ短調 op.76-2(エルデーディ四重奏曲集の2番目、通称「五度」)の2回目。前回同様、第1楽章と第2楽章をじっくりさらった。単に流して弾くだけなら、おおむね出来ているので無意味。細部を確認しながら丁寧に進めるのが指導者さん(ファースト)の方針とのこと。指導を受けるのは、もっぱら私とセカンド(レイトの女性)の2名である。ヴィオラ(プロ女性)は指導する側のポジション。毎回、楽譜から音楽的な意味を読み取るとは、どういうことなのか。その実践的な勉強が出来るから、授業料をお支払いしなければ申し訳ないくらい有意義な時間を過ごさせてもらっている。

 

私が担当しているチェロは音量がどの程度で他の楽器とバランスがとれるのか、本人がよくわかってないのが困ったもの。客席で聞くわけにもいかないし。耳元では大人しい音に聞こえる楽器だから、ちょっと強めに弾くと、今度は音量が出過ぎるとクレームが来る。例えば、第1楽章の最初の繰り返しの直前にある連続する十六分音符、ピアノからフォルテまでクレシェンドしながら弾く箇所は、強く弾く必要はないとダメ出しを受けた。ここ、チェロが目立つカッコいい聞かせどころなのですが。お邪魔にならない程度に抑えて、しかし低音の存在感はキープするさじ加減が難しい。

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繰り返しの後に例の5度の主題が何回か出てくる。最初にチェロが前半の「タ~ラ~」を弾いてヴィオラが後半の「タ~ラ~」を受け継ぐ場面では、チェロが弾く2分音符二つの後半を若干長めに弾いてヴィオラにつなげるようヴィオラ姫から注文を受けた。「タ~ラ~。 ハイ。仕事、終わり!」ではいけないのだ。

 

141小節のヴィオラとチェロが半拍ずれて交互に出る場面(前回しくじった場面)は、今回もヴィオラにシンクロしてしまった。ヴィオラを聞いていると遅れるから、耳栓が欲しくなる(汗)その直後、143小節に出てくる四分音符のAを4つ繰り返し、全音符3個のAに続ける箇所は、モーツアルトドン・ジョヴァンニ」の地獄落ちの場面を連想する。「ダン・ダン・ダン・ダン」というリズムが同じ。調性も同じニ短調ハイドンがこの曲を書いた時、モーツアルトはすでに鬼籍に入りこの世にいなかった。

 

141                   143 

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第2楽章では長いフェルマータの次に出てくる付点16分音符と32分音符が鬼門。フェルータではロングトーンをうるさくない程度の音量で継続し、続く付点16分音符はフェルマータがしっかり途切れてから弾き始めるよう注意された。一瞬の呼吸を入れる必要があるということ。

 

午後からスタートする弦楽四重奏の前、午前中にピアニストに来てもらい、シューマン「3つのロマンス」とショスタコーヴィチ「5つの小品」のピアノ合わせをやった。そちらはヴァイオリンで参加したが、今週は弦楽合奏を3回(日曜、火曜、水曜)こなした後なので、疲れがたまって集中力が続かず、ヴァイオリンの練習も不十分でよろしくなかった。ハイドンも入れると1週間に大小30曲を弾いたことになる。偶然にスケジュールが重なった結果だが、ヴァイオリンを弾き過ぎて首が凝ってしまった。

 

 

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