グループレッスン 32

前回に続いて、今日も6月1日の発表会で弾く曲のおさらい会となった。 9時からの1番目の女性はバッハ(実はペッツォールト)作曲のメヌエット3番。先週まで全然やってないとこぼしていた割には形が出来ていた。1日4時間の特訓をしたそうである。筋肉痛のご様子だった。お大事に。

2番目は「星に願いを」、3番目は「亜麻色の髪の乙女」。いずれも女性。ご両人とも、2か月後にはロマンチックな演奏に仕上げてくるだろう。

4番目は私。2月に鶴見公会堂で弾いた時は、こちらはステージの上。お客さんとの距離はかなり離れていたが、今日はすぐそばに聴衆がいる。イマイチやりにくい。

曲はブレヴァールのソナタ。移弦を繰り返すフレーズで、借り物の剛弓のコントロールがうまく出来ずに止まってしまった。先生からは右手じゃなく左手ですよとのご指摘。移弦で弾く隣接する2本の弦を同時に押さえて、その指を離さずにキープすると弾きやすいとのこと。なるほどである。暴れたがる弓を抑え込むので右手が忙しい時に、左手まで気が回らなかった。

ブレヴァールのソナタは、85パーセントはスムーズに弾ける。残りの15パーセントが厄介でつまずく。先生からは、もう少しテンポを遅くして危険個所をじっくりさらうようにとのアドヴァイスをいただいた。

また、三連符の連続攻撃が始まる難所などは、伴奏をしてもらうピアニストに入りの合図を送る必要もあるので、しっかり「呼吸をする」ようにとも言われた。フレーズの初めに深い「呼吸」をして、息を合わせて弾き始める方法は、以前、アンサンブルの練習でトレーナーの先生からも聞いたことがある。音が出ていない間の部分での「呼吸」が重要な意味を持つことを改めて思い出した。危険個所が始まるところでは、一呼吸入れて、おっとり刀で始めるのがよいようだ。勢いにまかせて、なし崩しで突入すると、最後は指がもつれて撃沈する。

ひとり30分の割り当て時間内にアレグロとロンドを2回繰り返して弾いた。2度目のロンドでは、S先生がピアノ譜の左手の音符をチェロで弾いて下さった。チェロ二重奏によるブレヴァールはピアノ伴奏の時よりも、しっとりした、たおやかな感じの音楽に聞こえた。 エレガントなロンドの演奏がどんな感じになるか、具体的なイメージをいただけた。

5番目の方はヘンデルのラルゴ、6番目の方は「おくりびと」とバッハのガンバソナタ第3番の終曲。いずれも男性が弾いた。最後の方はニスが非常にきれいなイタリア新作チェロに、ギヨーム銀弓の組み合わせで弾いておられた。他の教室でも習っていらっしゃるので上手である。音色の透明感やきらびやかさは上級楽器ならではのパフォーマンスだった。

グループレッスンは12時に終わり、ひとまず解散。午後3時半から駅の近所にある小ホールで地元オケ有志による弦楽四重奏演奏会が始まるので聴きに行った。会場にはグループレッスンで一緒だったM氏夫妻や顔見知りのチェロ弾きの皆さんが来られていた。

グループレッスンを主催しているオケのメンバーと指揮者のS先生(元N響バイオリン奏者)の4人で、ハイドン弦楽四重奏曲第1番「狩」作品1の1(第3楽章にモーツアルトのK136に通じるフレーズがいろいろ出てきたので驚いた)、同弦楽四重奏曲第79番「ラルゴ」、モーツアルトの第17番「狩」などを披露してくれた(入場無料)。

聴衆もオーケストラのメンバーが多かったので内輪の室内楽という感じ。地元オケの皆さんは、こういう集いを時々開いておられるから感心する。休憩時間にはワインもふるまわれ、桜が満開となった春の午後を堪能した。

帰り際に演奏者の皆さんにご挨拶をした。かねてより存じ上げているチェロのご婦人に「お疲れ様でした」と申し上げたら、「聞いてる方が疲れたでしょ」と苦笑い。ワインを頂き、最前列で気持ちよく寝ていたのがバレたか・・・

来週の土曜にはオケメンバーの指導をされておられる先生方によるベートーヴェンピアノ三重奏曲「大公」の演奏会が同じ会場で開かれるという。楽しみなことである。















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