弦楽四重奏#12

毎月1回開催の平日弦楽四重奏団の練習があった。4月4日に公開演奏する予定のハイドン「五度」の第1楽章〜第3楽章の復習を重点的にやった。

 

 第1楽章のチェロパートは、後半に出てくるヴィオラとの掛け合い箇所、半拍ずれて追いかけるところが問題で、最初はばっちり弾けたが、指導者さんから褒められた途端に意識しすぎて正確に弾けなくなってしまった。鼻歌交じりぐらいに弾いている方が正確に合わせられるというのも困ったものだ。第3楽章メヌエットは指導者さん(ファーストヴァイオリン)がお好きな楽章。シンプルなカノン形式で繰り返しが多い。セカンドとチェロは、いくつもあるリピート記号を見落として迷ってしまった。。 

 

最後に第4楽章をざっと通してみた。ヴィヴァーチェ・アッサイの指定があるので相当な速さで弾くことになるが、初回なのでスローテンポでやってみた。チェロパートは移弦しながら弾く分散和音が何度か出てくる。終楽章はまだ人前で弾くレベルではないから、4月4日の演奏会では第三楽章までを披露することになった。

 

セカンドヴァイオリンの女性がLeather Wood Bespoke Rosin 「レザーウッド べスポーク松脂」を持ってこられたのでちょっと試させてもらった。オーストラリア製の高額品である(昨年の弦楽器フェアにこの松脂のメーカーの人が来ていて、業者に卸す価格はかなり安いことを知った)。

 

缶ベル(ややくすんだ音が出るレオン・ベルナルデル)を若返らせて、しっとり感と瑞々しさを加えたような雰囲気の松脂だった。製造後、100年が経過している缶ベルは枯れた乾いた音が出るけれど、レザーウッドの方は潤いがあって水気が多い感じ。きめが細かく吸い付きがいいので音量が出やすく、そういうタイプに多いざらざらする粗さもない。評判通りの良い松脂だと思う。革に巻いてあるだけで缶に入ってないから松脂に混入してある成分の揮発のスピードが気になる。初期性能はがいつまで持つだろう?

 

Leather Wood Bespoke Rosinに近似した性能の松脂としては日本製の「コハク」がある。長野県でおじいさんが一人で製造しているという松脂。しっとりとした潤いのある音が出て音量も十分。粗さのない上品な音が魅力だったが製造中止。