茅ヶ崎交響楽団の演奏会を聞く

昨日は、茅ヶ崎交響楽団(今年が創立30周年)の第60回定期演奏会を聞いた。
曲目は、ラヴェル「道化師の朝の歌」、ガーシュインラプソディ・イン・ブルー」、ストラヴィンスキーバレエ音楽春の祭典」、指揮は山上純司、ピアノは三界 晶子といった面々。

20世紀音楽に特化した内容は、アマオケのプログラムにしては珍しいかもしれない。特に「春の祭典」は、リズムの刻みがややこしいので大変難しいと思う。演奏は目立った破綻もなくスムーズに流れていた。ラベルとガーシュインも同様。何の不安もなく音楽を楽しめた。茅ヶ崎交響楽団のレベルの高さは以前から知っていたが、今回は30周年記念という節目にふさわしい、気合いの入った出色の出来だった。

ラプソディ・イン・ブルー」の途中に出てくる弦のユニゾンで弾かれるメロディの温かい表情は今でも耳に残っている。「春の祭典」での現代音楽風の不協和音の面白さやダイナミックレンジの広さも上出来。アマチュアオケでここまで立派に弾ければ、たいしたものだと思った。

私は「春の祭典」で活躍する打楽器群の動きに注目していた。タムタムという銅鑼に似た大きな金属円盤の裏面をトライアングルの桴(ビーター)でこすって出す不思議な音などは、実際の演奏を見てないと、どういう楽器から音を出しているのかすら不明。それが分かっただけでも勉強になった。

今回の演奏会は曲目が通好みで、客席の入りは満席とはいかなかった。私もプロオケのコンサートでこのプログラムなら、聞きに行くかどうか微妙だが、知人が舞台に出るので出かけた。アマオケゆえ演奏精度は甘いだろうとの予想は、見事に裏切られた。団員のみなさんの渾身の演奏に驚き、満足感をかみしめながら帰途についた。                







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