グループレッスンで一悶着

グループレッスンのチェロ教室がもめている。教室を運営するのは地元のアマオケアマオケが自前で団員を養成するために教室を開講するとは殊勝なことと思っていたが、実情は順調とはいえない。マネジメントが出来てないのである。

昨年12月までは、バイオリンのメンバーでオケの役員の女性がチェロ教室担当になっていた。彼女の役目は市民会館などの練習室の抽選会に出て部屋を確保すること。抽選会はウィークデイにあるので仕事を休んで出る必要がある。 くじに当選してもその場で確定する訳ではない。後日、使用日の前日までに使用料を納付しに行かないといけない。2度手間になるのだ。無駄が多いお役所仕事である。それからレッスン料金を毎月生徒から集金し、講師の先生には毎回のレッスン時に謝礼金を支払い領収書をもらう。発表会などのイベントをする場合は、別途会場を確保したり、伴奏を依頼するピアノの先生との交渉もある。

バイオリンを弾きたくてアマオケに参加した方に、教室のおもりを任せるのは気の毒な面がある。雑用を一手に引き受けるのだから大変である。教室がスタートして1年半後の去年12月、とうとう彼女は役目を返上してオーケストラを退団してしまった。バイオリンの練習に集中したいという理由だった。特定の団員に裏方仕事が集中して退団に至るケースは、これまでにもあったらしい。

団員の中には教室の面倒をみる引き受け手がいない。チェロパートも協力しない。後任のなり手がいないため、手間がかかる練習場の確保のための抽選会への出席は、生徒の中のボランティア2名でフォローすることとなった。レッスン料を支払っている生徒が教室運営を手伝うのは違和感もあるが、オケの団員が背を向けているのだからしょうがない。お金の管理はバイオリンを弾くベテランの役員さんが面倒をみることになった。この方がきちんと運営していればよかったのだが・・。6月は忙しいとか都合が悪いとか諸々の理由で、担当役員さんは一度も教室に来なかった。集金する人が来ないので、生徒はレッスン料を支払えない。講師の先生への毎回の支払いもなかった。

とうとう、万事がルーズに過ぎると苦情を言う人が現れた。感情的な対立に発展しかけたので、わたしが調停することにした。解決策として団側に提示した条件は、これまでの会場確保のお手伝いに加え、会計、業務連絡など、これまで役員さんがやってきた仕事を全部生徒の側で代行するという案。大雑把な運営のままでは混乱に拍車がかかるだけである。むしろ生徒側の自主運営に切り替えた方が、すっきりしていいと判断した。どちらにせよ、生徒側でフォローしないと教室は回っていかない。

今後の教室の運営については業務委託契約書を交わして、オケと生徒の間の役割分担、責任の所在を明文化しておくつもりである。そうしないと、ズルズルべったりで、万事がいい加減になる可能性がある。オケ側のだらしない教室運営を批判していた生徒さんに、対応策を説明したら納得して矛を収めて下さった。自主運営になるなら、自分たちのための雑用を引き受けることは、やぶさかではないとも。音楽を楽しむために集まった方々なので、不協和音が出ないように互いに気配りしたいものである。ありがちとはいえ、オケの内情は風通しがよろしくないらしい。




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