シューベルト「ます」3回めのリハーサル

8月17日に地元オケが主催するアンサンブル会で弾くピアノ五重奏曲「ます」(第四楽章)の3回めのリハーサルをやった。

ピアノとバイオリンの担当は教室で教えている先生方。今日は細部の表情の付け方について、ご両人から丁寧に教わった。

チェロパートに関しては、わたしが何気なく弾いていた第1変奏曲の移行部(画像① ニ長調テノール記号の譜面でD〜Cis〜Cの8分音符が3つ並んだ部分、フレーズとフレーズの間にあるブリッジのような箇所)が、他のパートを弾く人(主にバイオリン)にとっては歌い始めのきっかけになっているので、強調して弾く必要があることを教わった。

ここは存分に歌って欲しいとのリクエスト。そこでスラーを無視して一音ずつ弓を返してたっぷり弾くことにした。譜面通りに弾いていると平板になってしまう箇所が他にもいくつかあり、そちらもスラーを外し音符1つずつを弓を返して弾くように変更した。

また第1変奏にいっぱい出てくる三連符は、頭の音を少し重々しくタメを付けて弾くとロマンチックなゆらぎの雰囲気が出るそうだ。機械的に弾いているだけではニュアンスが不足するということ。やってみたらなるほどの効果。楽譜に忠実に弾いていれば、それで十分というわけではない。

また第4変奏曲の最後の一段はトリルをかける箇所が2度ある(画像②)。ビオラもちょっとずれたタイミングでトリルをかけてくるのだが、それが微妙に合わなかった。チェロとビオラが、間にちょこちょこと挟まったいくつかの休符、16分音符、32分音符、64分音符の混在、そしてトリルのせいでタイミングが揃わないのが原因。こういう場合は、まずはお互いにトリルを外して弾いて、入りをきっちり確認する作業をするのがいいそうだ。それを何度かくり返して合うようになってからトリルを入れると、スムーズに流れるようになった。以上はバイオリンの先生から教わった練習方法。

今までは自分のパートを演奏するだけで手一杯。他のパートが何をやっているのかを聞いている余裕はなかったが、それが多少は出来るようになった。予行演習ということで、今日は本番の舞台と同じ席順に並んで弾いた。チェロはバイオリンと対面する位置になり、相手の動きがよく見えた。アイコンタクトが可能になったことも、いい方向に影響したようだ。

本番前にもう一回5人が集まって最後の調整をやることにしてお開き。その後、バイオリン、ビオラ、チェロが居残り、上記のメニューで特訓した。難しい曲だが、いろいろと勉強になることが多い。




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