チェロのレッスン 96

16日(土)の発表会と17日(日)のアンサンブル会で弾く曲を見ていただいた。

16日に弾く曲はスクワイア「ダンス・ラスティック」とバッハ「アリオーソ」、それにチェロ4重奏のゴルターマン「レリジオーソ」その他。

クワイアはBの音程が高めになる癖があるので注意するのと、フレーズの境目で呼吸を入れることを教わった。呼吸がない演奏とは、改行や句読点がない文章のようなもの。一本調子で弾いていると、それこそ息がつまってくる。フレーズの頭の音は若干強調してやるとメリハリが出てくるうえに、伴奏ピアニストにとっても、きっかけが掴みやすくなるそうだ。

この曲に限ったことではないが、焦って一気に突っ走らないことが肝要。バッハも同様で、遅いテンポの流れの中で、強調すべきところはどこかを探して、その音に重みを乗せて弾いてゆく。そうすれば、それなりに格好が付いてくる。

レリジオーソについても同様のことがいえるが、ここでもBの音程が、わたしにとって鬼門になっているのを先生に見破られた(ヘ音記号の譜面では五線譜の上にさらに4本の横線が乗ってくる場所のB)。わたしは親指を指板上のFisの位置に乗せて3の指でBを取っていた。先生から、親指はネックの付け根にくっつけたまま、3の指を伸ばしてBを弾くように勧められた。先生の弾き方を真似ると音程がますます怪しくなってしまうから困ったものだ。


次に17日のアンサンブル会で弾くシューベルト「ます」(第4楽章)を見ていただいた。
まずは第3変奏や最後のアレグロで出てくるスタッカート指定の有る音、無い音をきっちり弾き分ける点を注意された。両者が混在しているので正確に区別して弾かないと、スタッカートの意味が出てこない。

第4変奏のスタッカートがついた16分音符が連続する箇所(画像①)は、嵐のような局面なので弾きにくくて困っていたところ。原因はわたしが弓を使い過ぎる点にあった。運弓の幅が増えればもたついてくるのは当然である。こういう場所は弓を節約して、元弓付近で小さなストロークで小気味良く弾くのがいいそうだ。やってみたら、なるほど納得。運動している弓の慣性を大きくしたら、コントロールが難しくなるのは物理の法則。

第5変奏の冒頭、複付点8分音符と32分音符がセットになっている箇所(画像②)は、後ろにアクセントが付きがちだが、それはダメ。むしろ次の音の頭にくっつく前打音のようなつもりで軽く弾いてやるといいそうだ。

などなど、細かい問題点を洗い出して解決方法を教えていただいた。




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