チェロのレッスン 106

グループレッスンの教室でやり始めた「ムーンリバー」の楽譜を持参し、私が担当するパートのフィンガリングを相談した。その過程でS先生からお聞きした今日のポイントは以下のような内容だった。


1) 重音は低音が主。下をしっかりと響かせる。高い方の音はおまけみたいなものだそうだ。

2) ソロを弾く時は、ポジション移動は割と大きめにするのがS先生の流儀とのこと。先生は左手の移動距離が長くなるポジション移動を好む傾向がある。その方が出てくる音の幅が大きくなって、音楽のダイナミズムが広がるのだ。ポジション移動の幅が広がると音程を失敗する確率が高くなるので、私はなるべく近所のポジションを選んで、手の移動距離を少なくしていたのだが、それだと音楽のスケール感が萎縮してしまうようなところがあるらしい。確かに手近なところで、コチョコチョと弾いていた気がする。腕や体の動きの大小は、音に反映する。

3) ただしポジション移動が大きいからといって、その準備のために直前の音を端折って短めに弾いてはいけない。ギリギリまでたっぷりと鳴らし切ってから、すばやくポジションを変える必要がある。

4) フィンガリングはその都度変わっても構わない。演奏の感興に応じて変えることはやぶさかではないとのこと。

5) とはいえ、たとえばA線の4ポジの4の指で取るGの音は、いつも4の指で押さえることが基本となる型を覚えること。そういった基本的な構えを覚えた上で、前後の音の関係で3とか2の指で音程を取るように変更するのは構わないが、4の指がホームグランドであることを覚えないで、その都度の思いつきで、2とか3とかの指で気まぐれにGを押さえてはいけない。わたしの場合、上昇音形の場合は4で取る癖が付いているのだが、より高い音からGに下降してくる際に、押さえる指が4だったか(?)、3だったか(?)、2だったか(?)で一瞬迷うことがある。そこをしっかり注意された。



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