地元オケ主催のアンサンブル会

市民会館小ホールでのアンサンブル会でチェロを弾いてきた。チェロ4重奏で「ムーン・リヴァー」と「海(松原遠く)」の2曲。入場無料の公開演奏会形式だった。出演者以外の一般客はごく少数という内輪の発表会である。客席にいるオケの団員=楽器を弾く人。聴衆の耳は肥えている。

昨年、私はこの会でシューベルトピアノ五重奏曲「ます」を弾いた。今年は元チェロ教室メンバーの4人で出演。午前9時から1時間余り練習室で合わせ、12時近くになり舞台リハーサル。この時の演奏が一番上出来だったかな。午後3時からの本番では一同揃って緊張して、強張った演奏になってしまった。

これまでに何度も人前でチェロを弾いている。しかし、立派なホールの舞台でとなると、そうそうは機会がない。出番の直前に両手を見ると、じっとりと手のひらに汗をかいている。リハーサルの時はそんな汗は出なかったのに。お陰でポジション移動がスムーズに滑らず、やりにくいったらない。演奏が始まるとテンポが練習の時の打ち合わせより速めに流れていく。縦の線もきれいに合わなくなっていた(朝の練習でも合わなかったからしょうがない)。

他の出演者の中では管楽器奏者のアンサンブル演奏が安定していた。弦楽器と違い、オケの中で常時ソロ演奏をしている成果かもしれない。特にブラームスクラリネット5重奏曲(第一楽章)の演奏はずば抜けて良かった。クラリネットの女性の上手なこと(!)ヴァイオリン2名はプロの先生だったから弦も安定していた。とはいえ、プロ・アマ混成チームでもゲネプロの方が肩の力が抜けていて、ブラームスらしいおぼろげな渋味が出ていて思わず聞き惚れてしまった。一方、本番は多少かしこまった様子。音楽の流れ方もスムーズじゃないところをプロが押し込んでまとめたような印象。ややハードで鋭さが目立った。本番でいつもの調子を出すのは、なかなかに難しい。

同じ時間帯に大ホールでは「しまじろうコンサート」をやっていた。ロビーは子連れ親子でいっぱい。全然知らないキャラクターだった。「しまじろうがホウレンソウを食べるといえば、嫌いな子供でも、しまじろうがそうなら食べるというほどの人気なんです」。そんな話をチェロの女性から聞いた。




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