チェロのレッスン 128

バッハの「無伴奏チェロ曲第2番」の3回目。プレリュードを重点的にみていただいた。時々出てくる重音は、3つ、ないし4つの音程を同時に(一瞬で)取ろうとすると遅れる。まずは最低音をしっかり響かせ、その上に残りの音を被せてゆくつもりで音程を取ると弾きやすくなるとのこと。過去にも習ったが、重音で最も重要なのは一番低い音である点を押さえておくことが肝要。

つづいて2曲目のアルマンドに。まだフィンガリングを確定させるための試行段階なので音程を中心にみていただいた。スラーをどうかけるかは未定ということで、ブツギリ奏法でゴリゴリと弾く。とはいえ9小節の32分音符の塊は1弓でパラパラと弾くのが好ましく、続く16分音符の集団も4つずつスラーをかけるといいようだ。たまに出てくる重音が爆発音にならないようにとの注意。重音は思わず気負ってしまう。楽譜が頭に入るまで弾き込めば、そういう難所も柔らかく響くようになるだろう。

さらに3曲目のクーラント、4曲目のサラバンド、5曲目のメヌエットまで自分なりにフィンガリングを書き込んでおいたので、ミスがないかどうかチェックしていただいた。概ねジャンドロンの楽譜にある指使いを参考にして考えたが、校訂者好みのポジション移動(ジャンドロンの譜面はわりと移動回数が多く、ポ〜ンと跳躍する場面も少くない)を、トルトリエ、フルニエ、シュタルケル、カザルス・・・など他の校訂譜を参考にしながらより安全に、手の移動回数と距離がなるべく小さくなるよう調整した。先生チェックの結果は若干の訂正はあったもののほぼOK。メヌエットなどはジャンドロンがセーブしている開放弦をもっと多用して全然大丈夫とのご意見だった。次回のレッスンは25日。最後のジーグをみていただいて、年内に全曲の指使いを確定させる予定。ベートーヴェンのややこしい曲をさらった後にバッハを弾くとホッとする。シンプルに書かれた深い音楽を残してくれてありがとう・・です。


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