チェロ・アンサンブル #16

午前中は今年最後のチェロのグループレッスンに出た。弾き納めということでこれまでやった曲をいろいろ通した。モーツアルト「フーガ K401」と「アダージョ ヘ長調 KV580a」、ゴルターマンの「アンダンテ・レリジオーソ」と「ノクターン」、唱歌「海」など。私はバッハ「無伴奏組曲第2番」の譜読みで忙しいため、こちらのアンサンブル用楽譜の練習はサボリ気味。出だしの部分を「エ〜ッと何だっけ?」みたいに忘れていたりして。繰り返して2度目に弾くと勘が戻り細部を持ち直すのだが。他のメンバーもオケに参加している人たちは2月の本番が近づいているから、そちらにかかりきりで大変だろう(ベートーヴェンの「エロイカ」やエルガーのチェロ協奏曲などをやる)。オケ不参加組はメンバー7名中3名と少数派(私も少数派の1人)。1月のアンサンブル練習はオケ組のための練習に振り替えた方がいいのではないかと思ってしまった。

練習後にS先生から「今日使った楽器は以前より鳴るようになった」との講評を頂戴した。持参したのは70〜100年ほど前のジャーマン量産品。4月に行きつけの工房に頼んで以前先生が使っておられたチェロ(100年ほど前のジャーマン)に似た雰囲気が出るよう調整してもらった楽器である。針金製のテールコードを長いものに交換して延長、魂柱を調整、それまではスピロとラーセンの組み合わせだった弦をスピロとヤーガーに替えたりした。調整の結果は、ちょっと頼りなげで大丈夫なのかしらん?と不安を感じるほど軽く発音する倍音多めのチェロに変貌していた。ガッツリ弾き込むのではなく、ふんわりと漂うように響かせる方向に調整したのだ。そんなキャラクターに合わせるコツがいくらか分かってきたということだろう。

先生が私のチェロを手にとって弾かれたら「聞いているのと自分で弾くのでは、随分と印象が異なりますね」とのこと。耳元ではヤワでソフトに過ぎるように聞こえるが、離れて聞いている人にはしっかりした音が届くギャップがある。先生が弾かれた時も(先生が弾けばどんな楽器でもよく鳴るけど)頼りない印象は皆無で、古めの楽器らしく枯れた抜けのいい鳴り方をしていた。 調整を担当した工房の店主は「この調整に飽きたら元に戻せますので言って下さい」と言っていた。たぶん私が持っている他のチェロと大幅に異なる調整をしたので、すぐに嫌になると予想したのだろう。半信半疑で半年間付き合ってみたがまだ嫌気は起きない。 

午後からはバイオリン教室の自主練習があったので、そちらにも顔を出した。自主練なので先生は来ない。オケから派遣されている役員2名と生徒4名の合計6名が出席。6名中の半数以上は弾ける人。そうなると弾ける方が優勢なため、合奏用練習曲「故郷」「夕焼け小焼け」「荒城の月」「埴生の宿」などは初見で合ってしまう。バイオリン2部にチェロパートが付いた譜面を使ったため、私はヘ音記号で書かれたところをバイオリンで弾いて遊んだ。


ブッシング(拡がった孔を埋めて再度開け直す)が施されている



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