オケの練習 その1

今日から来年2月1日の本番に向けて地元オケの練習に参加。オーケストラとしても今年の定期公演終了後の初音合わせだった。といっても今日は弦楽器だけの練習。 オケで弾くのは2010年9月にやったブラームス交響曲第4番以来になる。翌年3月に●十肩になってバイオリンが弾けなくなり、その後、チェロに転向して2年半。この間、小人数の弦楽アンサンブルで「アイネ・クライネ・ナハト・ジーク」などの練習に参加したことはあるが、本格的なオケで弾くのは4年ぶり。チェロでの参加は初めてとなる。今回の演目と同じ曲(べト7)をバイオリンで弾いたことがあるが、チェロの譜面に比べて、ずっと音符の数が多くてややこしい。われながらよく弾いたものだと思う。 「のだめ」ブームの頃に使ったファーストバイオリンのパート譜を眺めていて、ため息が出た。

来年やる演目は「セビリアの理髪師序曲」「スペイン交響曲」「ベートーベン交響曲第7番」の3曲。午前9時過ぎからの弦練は、コンマス(ドイツのオーケストラでコンマスをやっていたプロ奏者、現在はバイオリンの教師活動がメイン)の指導で、ロッシーニとベト7をやった。肩を痛めて帰国したコンマスさんの楽器は、Valentino de Zorzi Cenetesi Venetum fecit Pistoii A.1861。 時々、ニュアンスの付け方を示すために弾いてくれたが、典型的なイタリアンの音。甘くとろけるような柔らかい美音が湧き出てくる。思わず聞き惚れてしまった。

本日、持参したチェロは2番手のジャーマン1号(100年前後経過したドイツ製量産楽器)。弓は昨日修理から戻ったばかりのジャーマン(19世紀ベルリンにあった工房のスタンプが押してある)を選択。エンドピンには発音が軽やかになるチタンを装着してみた。肉付きのいいたっぷりした音が出る弓と、枯れた風情の薄墨色の音を持つチェロの相性は悪くない。オーケストラの周囲の音との馴染みもよく、予想以上にいい組み合わせに思えた。

セビリアの理髪師序曲」は♯が4つのホ長調。超スーテンポでの練習だったのでなんとかなったが、 A以外の開放弦が使えないから弾きにくい。 途中でテノール記号が出て来る箇所は、皆さん???状態だった。グループレッスンではテノール記号は、まだやってないかもしれない。わたしは個人レッスンで現在進行中だから違和感ないが、曲中にちょっとだけこの記号が顔を出すと、ゥムム・・・となる気持はわかる。

次のベートーベンは速めのテンポで始まった。今度も遅めを予想していたわたしは、最初にずっこけてしまったが、その後は、まあまあ流れに乗れた。フォルテ指定のあるところでは、遠慮無くガンガン弾かせていただく。ベートベンはそうでなくちゃ。 第2楽章に出てくるチェロのしんみりとした旋律(全曲中、チェロに与えられた唯一の晴れ舞台)では朗々と歌わせて頂いた。

その他、予習段階でフィンガリングをああでもない、こうでもないとこね回していたところは、本番では、まごついて指がついて来なかった。ややこしいポジション移動はなるべく控え、シンプルな指使いに徹するのが慌てなくて済むと反省。

自宅でチェロパートだけ練習している場合は他のパートが何しているのかわからない。弦楽器が揃うと曲の構造がわかってくるから弾きやすくなる。来週は管楽器も加わるので、もっと弾きやすくなるだろう。

チェロパートは団員9名のうちの5名(男1、女4)が出席。このオケが主催しているグループレッスンからの参加者も5名(男4、女1)だった。新入りの中で、わたし以外はオーケストラ初体験の人ばかり。最後部に座ったわたしは前の人たちの演奏を観察していた。

落ちると直ぐに顔に出る(仕草に出る)人がいて、時々立ち往生しているのがわかる。「あぁ!また落ちてしまった。ど・どうしよう・・・?」みたいなうろたえ顔をその都度している。そのうちポーカーフェイスでやり過ごすようになるだろう。周囲の音に合わせて弓を動かすだけでも、気分は弾けたようになるから油断大敵。4月5日にはチェロパートだけの練習日程が組まれている。小人数でやるので誤魔化しはきかない。それまでにしっかりさらっておきましょう。



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