カッチーニの「アヴェ・マリア」

カッチーニ作曲「アヴェ・マリア」は、ソプラノのための歌曲だが、チェロ用に編曲した楽譜が名曲集に掲載されている。
You Tubeにロシアのカンターテナーのヴァチェスラフ・カガン・パレイの歌が出ている。 伴奏のシンセサイザーも自分で演奏しているそうだ。妖艶な雰囲気に頭がクラクラしてくる。女性ソプラノでは、これほど凄味のある歌唱は望めない。いろいろな作曲家の「アヴェ・マリア」を集めたこの人のCDは大ヒットした。


一方、オクターブ下を弾くチェロでも結構官能的に聞こえる。 シンプルな曲だが、弓先まで安定した息の長いボーイングがポイント。初心者には、この安定感は、なかなか真似できない。



ちなみにこの曲、実はソ連のギター、リュート奏者で作曲家でもあったウラディーミル・ヴァヴィロフが1970年頃に作曲したものだそうだ。
イタリア・ルネッサンス時代の作曲家の名前を借りたとかで、カッチーニ作曲で広まってしまった。歌詞がアヴェ・マリアを繰り返すだけなのは、たしかに妙な感じ。


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