ヴァイオリン教室 #129

2月最後のレッスンはO先生による指導だった。 初めにカイザー1番の復習から。前回と同様に全弓と半弓を混ぜて使うためにリズムを変更して弾いた。続いてカイザー4番、十六分音符を8個ずつ一弓で弾く練習の2回目。途中に出てくる♯や♭が付いた音程を重点的にさらった。続いてスピッカートの練習をやった。弓を跳ばす際に過剰にバタつかせずないとか、弓の接地位置を固定し、同じポイントで飛ばし続けるとか、デタシェをやっているうちに自然に弓が飛ぶようになるのがいいとか、いくつかのコツを教わった。

 

「新しいバイオリン教本第3巻」は41番ボッケリーニ「メヌエット」の2回目。スピッカートを使う場面では、先ほどの練習成果が試された。弓の重心付近で跳ばさないとコントロールが難しくなるが、そもそも飛ばし弓の技術は弓竿の性能がものをいう局面。腰が抜けたフニャフニャ弓で無理に飛ばそうとするとトランポリン状態になってくる。ダメ弓で何年も練習を重ねるのは、過ぎてしまった時間がもったいない。

 

最後に42番のヴィヴァルディ「コンチェルトイ長調」の1回目をやった。遅めのテンポで弾いていったので最後まですんなり通った。今日の出席者8名中、初心者は3名、経験者は5名だからスムーズに弾けるのだろう。

 

それにしてもテキストの編集者は原曲をいじって、部分的にオクターブ上げたり下げたりと改竄に忙しい。ヴィヴァルディのシンプルで凛とした音楽が、くねくねと枝を曲げて変形した盆栽のような姿に変わっている。55小節~56小節などは♯が付けられたFisやGisを同じ小節内で♮に戻す原曲の指定がカットされている。ひょっとしてミスプリかと思って隣の人の最新版を見たら、私が持っている昭和49年版と同じだった。

 

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新しいバイオリン教本第3巻の楽譜



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原曲

 

 

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弦楽合奏#24

前回に続いて幼稚園で演奏会をやった。現地でのリハーサルは9時30分から。早めに出発したが朝の渋滞を抜けるのに時間がかかってギリギリに到着。舞台がある小ホールでは、われわれの演奏会の前に今月の(今週の?)お誕生会をやっていた。園児は200名ほどが集まっていて皆さん元気いっぱい、かなり賑やかだった。

 

演奏会は10時50分に開演。弦楽アンサンブルのメンバーはあらかじめステージに並び、さっとカーテンが開いたところで演奏開始という演出。

 

曲目は子供向けのいつものメニューである・・・

 

となりのトトロ」/「七つの子」/「It's A Small World」/「おもちゃのチャチャチャ」/「星に願いを」/「さんぽ」

 

アンコールは「天国と地獄」を用意していったが、もっととのリクエストに応えて「さんぽ」も再度演奏した。

 

演奏会の途中で楽器紹介のコーナーや分数ヴァイオリンを弾く体験コーナーも交えて1時間ほどの演奏会を終了。「トトロ」と「さんぽ」ではお子達の大合唱が加わり盛り上がった。演奏する側は高齢者が多いので園児達から元気をもらって得した気分。

 

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弦楽合奏#23

2月1回目の定例練習だった。ファースト4名、セカンド6名、ヴィオラ2名、チェロ3名が出席。いつものように最初に基礎練習を50分ほどやった。分散和音による移弦の練習曲と、 モーツアルト交響曲第17番 K.129 の第2楽章。分散和音の練習では、指導者から平均律で音程を取るなという説明があった。隣り合う音を取る場合、平均律より低めに取らないと濁りが目立つケースがあるとか、そんな内容。弦楽器の音程は、同じ音符でも低め、高め、中庸(?)・・・と何種類かを使い分ける必要があるというお話だった。

 

休憩後は曲の練習となり、以下の4曲をさらった。①It's A Small World、②エデンの東、③私のお気に入り、④メンデルスゾーン「 弦楽のための交響曲第3番」第2楽章

 

最初の3曲はこれまでに何度もやっている。合奏精度を高めるためにセカンド・ヴァイオリンの皆さんが重点的に絞られていた。曲の途中に休符が挟まると、よっこらしょと本格的に休んでしまいリズムの刻みが止まり、その結果出遅れるとか、フレーズの弾き始めが自信なさげでお互いに様子見、おずおずと始まる悪癖の修正とか。

これらの弱点は弾ける人が参加すれば解決するだろう。そこでファーストからセカンドへの移動を検討するのだが、なかなか難しい。ファーストにもリズムのカウントが苦手で走り出す人がいて指導者からダメ出しを受けていたりで、人員の余裕がないのだ。最近、チェロに経験者が参加したので、低音は量感が増え柔らかく聞こえるようになったけれど、ヴァイオリンは人手不足のままである。

 

最後にやったメンデルスゾーンの弦楽のための交響曲第3番第2楽章は、今日が初回。メンデルスゾーンが12~14歳の時に作曲した13曲セットの弦楽のための連作とのこと。半音階の使い方に妙味があって魅力的な響きを放つ曲だった。

 

 

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ヴァイオリン教室 #128

2月最初のヴァイオリンのレッスン。I先生による指導だった。 初めにカイザー1番の復習から。リズムを変更して弾いた。続いてカイザー4番、十六分音符を8個ずつ一弓で弾く練習。次回は16個(1小節)を一弓で弾くそうだ。

 

「新しいバイオリン教本第3巻」は41番ボッケリーニ「メヌエット」の1回目。皆さん、さらっと弾いていた。スピッカートを使う場面では、弓の重心付近で弓を跳ばす練習をした。重心位置から外れた場所で飛ばすとコントロールが難しくなるとのこと。先生からは次回に42番のヴィヴァルディ「コンチェルトイ長調」を練習する予告があった。ファーストポジションとサードポジションの両方が記載されているテキストの指番号については、簡単な方を選ぶようにとのお達し。

 

先週は1週間に4回、外部で楽器を弾く機会があった。チェロを持ち出して2回、ヴァイオリンで2回。偶然にスケジュールが重なった結果だが、これほど過密になったのは初めて。くたびれた。

 

 

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弦楽合奏#22

ファースト5名、セカンド6名、ヴィオラ2名、チェロ3名が参加。2名いるチェロパートは実質1名で困っているので(片方の人はエアーチェロで音を出していない)私が代表を務めているチェロ・アンサンブルのメンバーを口説いて参加してもらった。ちゃんと音を出すチェロ奏者(?)が2名になった結果、明らかに音の厚みが増えていた。

 

基礎練習は60分。いつもの音階とモーツアルト交響曲第17番の2楽章をやった。モーツアルトは以前にもやったけれど、数か月ぶりに再度取り上げた。このグループの練習メニューの決め方は、非効率というか意味不明な後戻りが時々見られる。セカンド・ヴァイオリンの演奏技術が非常に弱体なため、その辺を考慮しているのかもしれない。音程もボーイングも自信なさげであやふやだから、月に2回、合計2時間程度の基礎練習をしたぐらいでは、なかなか改善しない。高齢者が多いから現状維持が出来れば上々というところだろう。

 

曲の練習は2月19日に行う近隣の幼稚園での演奏会の曲をさらった。何度も弾いているので、さすがにこなれてきている。

 

となりのトトロ

②七つの子

③It's A Small World

おもちゃのチャチャチャ

⑤星に願いを

⑥さんぽ

エデンの東

⑧私のお気に入り

 

今回は指導者さんがハイな状態になっていて、60分の基礎連の後、休憩なしで90分間も演奏指導を続けていた。チェロの初参加者のための対策だそうで、細部の見直しの後、全曲目を通して演奏した。さすがに皆さんお疲れの様子。私も今週はチェロアンサンブル→弦楽四重奏→弦楽アンアンブルと続いているから疲れてしまった。指導者さん(セミプロ)とヴィオラさん(プロ)も弦楽四重奏に続いて2日連続のお出まし。タフな方々だと思った。

 

 

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弦楽四重奏団始動 #1

弦楽アンサンブルのメンバー(楽団指導者のヴァイオリン男性とプロのヴィオラ女性)に埼玉県在住の女性(ヴァイオリン)を加えた平日活動の弦楽四重奏団がスタートした。私はチェロ担当。

 

 練習会場は某女子大の名前が付いた公設ホールの地下練習場。かなり広くてゆったり。天井も高いので気持ち良い空間だったが、音響はデッドでまったく響かない。13時から15時半ぐらいまでモーツアルト弦楽四重奏曲第4番 K.157 ハ長調」を練習した。ミラノ四重奏曲と呼ばれるシリーズの第3曲で、16歳のモーツアルトの作曲という。

 

 急・緩・急(ロンド)という三楽章構成。第1楽章は二つのヴァイオリンが前打音付の下行分散和音のモティーフをカノンで奏し、次いで付点付トリルのモティーフが上三声のカノンで扱われ、細かな音を紡いでゆく。横で聞いていると、セカンドさん、お疲れ様ですといいたくなる・・・(昔、ディベルティメントK.136で懲りた経験から、モーツアルトのセカンド・ヴァイオリンは悪夢という偏見を持っている)。第2楽章はヴァイオリンが悲歌風の第1主題を鳴き節で弾き始め、それを受けてチェロがロマネスカ・バスという舞曲形式でそっと寄り添ってゆく。途中でチェロに嫌らしい分散和音が出てきて冷や汗をかく。第3楽章プレストは活発なシンコペーションによる舞曲風主題が四現するロンド・フィナーレ。

 

シンプルな構成とはいえ、なかなかよく出来ているのはさすがである。今日は初回の顔合わせだったので、テンポは遅めにして弾いたけれど、全楽章がさらっと通ってしまった。ファーストヴァイオリンの男性は弦楽アンサンブルでも細かい指示を出されている方だが、ここでもかなり突っ込んだ細かい指導を(主に難所であるセカンドに)されていた。音楽的な意味とは何かを考えるためには、とても良い教材だと思う。

 

 セカンドとチェロは弦楽四重奏を本格的に演奏するのは今回が初めて。私は学生時代にぶっつけ本番初見大会でヴァイオリンを弾いて遊んだ経験はあるが、細部の修正を積み重ねながら練習したことはない。弦楽四重奏のチェロは音量をかなりセーブしないと他の楽器のお邪魔になると思い、つとめて柔らかい音色で控えめに弾いた。部屋の壁が吸音ボード仕様のため、壁からの反響音が聞こえない。音がどんどん吸い込まれて消えてしまい、弾いている当人の耳元では「ふわ~」と鳴っているだけに聞こえるから心配になる。音量に不足がないかどうか聞いたら、ちゃんと音が前に出ていて十分といわれてほっとした。 

 

チェロパートは音符が少なくて助かるが、それでも今日は自分の事で手一杯。他パートの仕事内容までチェックする余裕はなかったため、拍の頭をチェロだけが打つ場面でアタックが弱いと注意された。パート譜だけを見ていると、チェロが単独で弾く場面かどうかがわからないから、事前勉強の不備である。アタックと言ってもほんのわずかなメリハリを付ける程度。ものをいう時には、はっきり、くっきりとしゃべり始める必要がある。演奏もそれと同じ。滑舌が悪いアナウンサーみたいになってはイケナイ。そういう要注意箇所を拾い出して、楽譜にチェック記号を記入したら結構な数になった。ポイントは「音の出だしはきっぱりと、音のしっぽは十分に伸ばす」。

 

ヴィオラのお姉さんと時々ユニゾンで同じ旋律を弾くことがあったけれど、音色がぴたりと一致するとかなり気持ちよかった。彼女は演歌調とまではいえないけれど、担当するフレーズをたっぷりと歌い込むのがお好きなよう。最初、私のチェロがサクサクと前に進んでしまうので、存分に歌えないとご不満の様子。リクエストを受けてからは、語尾を伸ばし気味にして、最後までひっぱる朗々歌唱スタイルに合わせて調整したらOKをいただいた。今日のモーツアルト演奏は、あまり粘らないでさらっと流したり、鋭角的な刺激を加えたりでいろいろだが、こってり濃厚な味付けも悪くない。その辺は趣味の問題だから、要望を出してもらえば対応できる。

 

私の課題は第2楽章に出てくる十六分音符5つがワンセットになった分散和音の連続箇所をスムーズに、なおかつ粒立ちのよい音でなめらかに弾くことである。嘆息調の音の流れの中で、チェロがブツブツと独り言をつぶやくみたいなイメージの場面である。練習曲みたいなスラーでつながった5つの音は途中で移弦も入るため弾きにくく、思わず身構えてしまう。次に来る5つワンセットが気になって、ひとつ前のグループの最後の音を少し端折ってしまったようだ。急がなくて大丈夫との指摘を受けたけれど、今のところは音程を取るだけで忙しく、ボーイングをどうこう工夫する余裕がない。とりあえずスラーを外して大きな音で練習してみようと思う。

 

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今後の練習は2月26日と3月29日の2回。4月6日に人前で披露する予定になっている。モーツアルトの次はハイドン弦楽四重奏曲をやるらしい。弦楽四重奏は各パート1名のアンサンブルだから誤魔化しは効かない。シビアな事前練習が要求されるし、それをしてこないと居場所がない。どういう姿勢で音楽に接し、楽しむかは人それぞれだろうが、レイトの集まりにありがちな微温湯につかるような甘えがないグループの方が後味がすっきりしていいように思われた。

 
 

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チェロ・アンサンブル#78

今月2度目のO先生のレッスンだった。6名が出席。サポージニコフ教本は前回から継続の83番の復習と84番の2曲をやった。いずれも第3第4ポジションの混合練習となる。両曲とも下のパートの音程が難しく、重点的に見てもらった。最初から最後まで重音が続く84番の下のパートは次回に持ち越しとなった。

 後半はヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのチェロ4重奏曲「アヴェマリア」の6回目。3週間ぶりの合奏である。最初は各人のテンポが一致せず先生に手拍子を打ってもらった。音符が混みあって忙しくなるともたつき、テンポが遅くなる傾向があるため、メロディを担当するパートの呼吸が揃わない箇所があちこちにあるのは前回と同じ。たまに集まってぶっつけ本番的な合奏をする程度だからなかなか合わないのは当然かも。曲の最後に出てくるフラジオ5回の連続箇所も各パートのテンポが不一致となるため、先生の手拍子に合わせる練習をした。特にフラジオを使わない4番パートは音量が過大になるため、だいぶ注意されていた。この曲、4つのパートがきれいに揃うとなかなか美しいけれど、そういう瞬間が持続しないところが課題として残る。メンバーの演奏技術の問題もあるので、この曲はそろそろ次回あたりで打ち止めになりそうだ。

 

 

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