千鳥ヶ淵で夜桜見物

自宅マンションでサロンをやっている70代後半の女性が一度見たいというので、千鳥ヶ淵の夜桜見物にお連れした。いつも住民のためのチェロ演奏会の後でお茶会を開いてもらい、お世話になっている方である。同じサロンの常連(おばさま2名)もさそって私の車で16時半に出発した。午前中は雨だったが夕方には晴れ間も見えてきて、まずまずのお天気。首都高は案外空いていてスムーズに流れ、現地に18時前に着いてしまいそう。まだ空が明るく夜桜ではない。

しょうがないから首都高をすぐに下りず遠回り。皇居のあたりを眺めてから神田橋で一般道に。靖国通りから四谷方面を走って暗くなるまで時間をつぶすことにした。今日は丸の内界隈の一般道は空いていた。ガラガラ。土曜なのでオフィスビルも暗く、街中が静まり返っている。靖国神社の付近はさずがに人と車で混雑していたが、沿道の桜並木は今が満開のピークで見事だった。四谷では紀尾井ホールに行く上智大学前の小道を走行してお堀端の桜の巨木を見学。照明されてないため薄暗いが、暗がりの中でほの白くボンヤリと見える大木はそれなりの迫力。

紀尾井ホールを過ぎてホテル・ニューオータニの横に出て、再度市ヶ谷方面に戻って靖国通りを神田方面に向かう。靖国神社の駐車場は満車の表示があったので(実際は空きがあった)、九段下の民間駐車場に車を預けて、北の丸公園の田安門あたりまで歩くことにした。歩いて気付いたのだが、九段下交差点の角にある昭和館(博物館)の駐車場は穴場で空いていた。30分200円で22時まで営業している。(私が停めたタワーパーキングは30分400円、入庫待ちの車列が出来て、かなり混雑していた)。

凄い人混みをかき分け、お目当ての千鳥ヶ淵の夜桜を拝見したが見事なものだった。水面ギリギリまで桜の大きな枝が垂れ下がり、いずれも満開で花がこぼれ落ちそう。まだほとんど散ってない。桜並木はきれいにライトアップされ、なるほど人が集まるわけだと納得。以前、満開の時期に訪ねた醍醐寺の桜も見事だったが、どことなく、おっとり、はんなりした風情があったのに対し、千鳥ヶ淵の桜はもっとすごみがある。お堀端という傾斜地に植えてあるため、枝が斜め下の水面に向かって押し出される不安定な姿勢から、そう見えるのかもしれない。見物客は大変多かったが、みなさんおとなしく桜に見とれているので、聞こえるのは足音ぐらいだった。

その後、靖国神社の境内に入って大鳥居を見学した。一緒に行った女性たちも靖国神社は初めてという。私も境内に入ったのは今回が最初である。ところどころに桜はあるものの、工事中の柵(というか仮設の壁)であちこちが覆われていて殺風景な雰囲気が続くから、大村益次郎銅像のあたりでUターンして戻った。

その後、ライトアップされた東京駅を見ながら首都高に乗って帰途についた。私は山桜は清楚で好きだが、ソメイヨシノは派手すぎてどうかと思っている。去年も今年も来年も、千鳥ヶ淵に見物に行く予定はなかったが、ひょんなことから出かけて正解だった。




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