弦楽合奏#22

ファースト5名、セカンド6名、ヴィオラ2名、チェロ3名が参加。2名いるチェロパートは実質1名で困っているので(片方の人はエアーチェロで音を出していない)私が代表を務めているチェロ・アンサンブルのメンバーを口説いて参加してもらった。ちゃんと音を出すチェロ奏者(?)が2名になった結果、明らかに音の厚みが増えていた。

 

基礎練習は60分。いつもの音階とモーツアルト交響曲第17番の2楽章をやった。モーツアルトは以前にもやったけれど、数か月ぶりに再度取り上げた。このグループの練習メニューの決め方は、非効率というか意味不明な後戻りが時々見られる。セカンド・ヴァイオリンの演奏技術が非常に弱体なため、その辺を考慮しているのかもしれない。音程もボーイングも自信なさげであやふやだから、月に2回、合計2時間程度の基礎練習をしたぐらいでは、なかなか改善しない。高齢者が多いから現状維持が出来れば上々というところだろう。

 

曲の練習は2月19日に行う近隣の幼稚園での演奏会の曲をさらった。何度も弾いているので、さすがにこなれてきている。

 

となりのトトロ

②七つの子

③It's A Small World

おもちゃのチャチャチャ

⑤星に願いを

⑥さんぽ

エデンの東

⑧私のお気に入り

 

今回は指導者さんがハイな状態になっていて、60分の基礎連の後、休憩なしで90分間も演奏指導を続けていた。チェロの初参加者のための対策だそうで、細部の見直しの後、全曲目を通して演奏した。さすがに皆さんお疲れの様子。私も今週はチェロアンサンブル→弦楽四重奏→弦楽アンアンブルと続いているから疲れてしまった。指導者さん(セミプロ)とヴィオラさん(プロ)も弦楽四重奏に続いて2日連続のお出まし。タフな方々だと思った。

 

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

弦楽四重奏団始動 #1

弦楽アンサンブルのメンバー(楽団指導者のヴァイオリン男性とプロのヴィオラ女性)に埼玉県在住の女性(ヴァイオリン)を加えた平日活動の弦楽四重奏団がスタートした。私はチェロ担当。

 

 練習会場は某女子大の名前が付いた公設ホールの地下練習場。かなり広くてゆったり。天井も高いので気持ち良い空間だったが、音響はデッドでまったく響かない。13時から15時半ぐらいまでモーツアルト弦楽四重奏曲第4番 K.157 ハ長調」を練習した。ミラノ四重奏曲と呼ばれるシリーズの第3曲で、16歳のモーツアルトの作曲という。

 

 急・緩・急(ロンド)という三楽章構成。第1楽章は二つのヴァイオリンが前打音付の下行分散和音のモティーフをカノンで奏し、次いで付点付トリルのモティーフが上三声のカノンで扱われ、細かな音を紡いでゆく。横で聞いていると、セカンドさん、お疲れ様ですといいたくなる・・・(昔、ディベルティメントK.136で懲りた経験から、モーツアルトのセカンド・ヴァイオリンは悪夢という偏見を持っている)。第2楽章はヴァイオリンが悲歌風の第1主題を鳴き節で弾き始め、それを受けてチェロがロマネスカ・バスという舞曲形式でそっと寄り添ってゆく。途中でチェロに嫌らしい分散和音が出てきて冷や汗をかく。第3楽章プレストは活発なシンコペーションによる舞曲風主題が四現するロンド・フィナーレ。

 

シンプルな構成とはいえ、なかなかよく出来ているのはさすがである。今日は初回の顔合わせだったので、テンポは遅めにして弾いたけれど、全楽章がさらっと通ってしまった。ファーストヴァイオリンの男性は弦楽アンサンブルでも細かい指示を出されている方だが、ここでもかなり突っ込んだ細かい指導を(主に難所であるセカンドに)されていた。音楽的な意味とは何かを考えるためには、とても良い教材だと思う。

 

 セカンドとチェロは弦楽四重奏を本格的に演奏するのは今回が初めて。私は学生時代にぶっつけ本番初見大会でヴァイオリンを弾いて遊んだ経験はあるが、細部の修正を積み重ねながら練習したことはない。弦楽四重奏のチェロは音量をかなりセーブしないと他の楽器のお邪魔になると思い、つとめて柔らかい音色で控えめに弾いた。部屋の壁が吸音ボード仕様のため、壁からの反響音が聞こえない。音がどんどん吸い込まれて消えてしまい、弾いている当人の耳元では「ふわ~」と鳴っているだけに聞こえるから心配になる。音量に不足がないかどうか聞いたら、ちゃんと音が前に出ていて十分といわれてほっとした。 

 

チェロパートは音符が少なくて助かるが、それでも今日は自分の事で手一杯。他パートの仕事内容までチェックする余裕はなかったため、拍の頭をチェロだけが打つ場面でアタックが弱いと注意された。パート譜だけを見ていると、チェロが単独で弾く場面かどうかがわからないから、事前勉強の不備である。アタックと言ってもほんのわずかなメリハリを付ける程度。ものをいう時には、はっきり、くっきりとしゃべり始める必要がある。演奏もそれと同じ。滑舌が悪いアナウンサーみたいになってはイケナイ。そういう要注意箇所を拾い出して、楽譜にチェック記号を記入したら結構な数になった。ポイントは「音の出だしはきっぱりと、音のしっぽは十分に伸ばす」。

 

ヴィオラのお姉さんと時々ユニゾンで同じ旋律を弾くことがあったけれど、音色がぴたりと一致するとかなり気持ちよかった。彼女は演歌調とまではいえないけれど、担当するフレーズをたっぷりと歌い込むのがお好きなよう。最初、私のチェロがサクサクと前に進んでしまうので、存分に歌えないとご不満の様子。リクエストを受けてからは、語尾を伸ばし気味にして、最後までひっぱる朗々歌唱スタイルに合わせて調整したらOKをいただいた。今日のモーツアルト演奏は、あまり粘らないでさらっと流したり、鋭角的な刺激を加えたりでいろいろだが、こってり濃厚な味付けも悪くない。その辺は趣味の問題だから、要望を出してもらえば対応できる。

 

私の課題は第2楽章に出てくる十六分音符5つがワンセットになった分散和音の連続箇所をスムーズに、なおかつ粒立ちのよい音でなめらかに弾くことである。嘆息調の音の流れの中で、チェロがブツブツと独り言をつぶやくみたいなイメージの場面である。練習曲みたいなスラーでつながった5つの音は途中で移弦も入るため弾きにくく、思わず身構えてしまう。次に来る5つワンセットが気になって、ひとつ前のグループの最後の音を少し端折ってしまったようだ。急がなくて大丈夫との指摘を受けたけれど、今のところは音程を取るだけで忙しく、ボーイングをどうこう工夫する余裕がない。とりあえずスラーを外して大きな音で練習してみようと思う。

 

f:id:seivoci0004:20190130004140j:plain

 

今後の練習は2月26日と3月29日の2回。4月6日に人前で披露する予定になっている。モーツアルトの次はハイドン弦楽四重奏曲をやるらしい。弦楽四重奏は各パート1名のアンサンブルだから誤魔化しは効かない。シビアな事前練習が要求されるし、それをしてこないと居場所がない。どういう姿勢で音楽に接し、楽しむかは人それぞれだろうが、レイトの集まりにありがちな微温湯につかるような甘えがないグループの方が後味がすっきりしていいように思われた。

 
 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

 

チェロ・アンサンブル#78

今月2度目のO先生のレッスンだった。6名が出席。サポージニコフ教本は前回から継続の83番の復習と84番の2曲をやった。いずれも第3第4ポジションの混合練習となる。両曲とも下のパートの音程が難しく、重点的に見てもらった。最初から最後まで重音が続く84番の下のパートは次回に持ち越しとなった。

 後半はヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのチェロ4重奏曲「アヴェマリア」の6回目。3週間ぶりの合奏である。最初は各人のテンポが一致せず先生に手拍子を打ってもらった。音符が混みあって忙しくなるともたつき、テンポが遅くなる傾向があるため、メロディを担当するパートの呼吸が揃わない箇所があちこちにあるのは前回と同じ。たまに集まってぶっつけ本番的な合奏をする程度だからなかなか合わないのは当然かも。曲の最後に出てくるフラジオ5回の連続箇所も各パートのテンポが不一致となるため、先生の手拍子に合わせる練習をした。特にフラジオを使わない4番パートは音量が過大になるため、だいぶ注意されていた。この曲、4つのパートがきれいに揃うとなかなか美しいけれど、そういう瞬間が持続しないところが課題として残る。メンバーの演奏技術の問題もあるので、この曲はそろそろ次回あたりで打ち止めになりそうだ。

 

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

 

ヴァイオリン教室 #127

O先生による指導日だった。 初めにカイザー4番の復習から。指を広げるエクササイズとして、E線のFを1の指で押さえながら小指を伸ばしてB、 C、Cisを順番に押さえる練習をやった。この後にテキストに戻ると(指が広がって)音程が上ずってくる人もいた。私の場合、チェロも弾くので指の拡張は慣れている。ヴァイオリンは拡張幅が狭いから全然大丈夫。曲の最後に出てくる4重音(ピチカート)では、GとDの2本の弦を同じ指で同時に押さえるが、先生が順番に観察して回ったところ、両方の弦を均一に押さえられない人が大半だったという。弓を持ちながらのピチカートは、勢いよくやりすぎるとフロッグの端を楽器の表板にぶつけたりするから危ない。

 

続いてカイザー1番、十六分音符を4個ずつ一弓で弾く何度目かの復習もした。次回は変化形の16番をやるそうだ。私が持っている音楽之友社版テキストにはそういう番号の練習メニューはないのだが、ぶっつけ本番で何とかなるだろうか?

 

「新しいバイオリン教本第3巻」は43番のヘンデル「ヴァイオリンソナタ第3番」第二楽章アレグロの5回目をやり、今日で終了。続いて41番のボッケリーニ「メヌエット」をちょっと弾いた。次回(来週)に本格的にやる曲だが、テキストのセカンドポジション指定の指番号をファーストに変更する指示があった。ボッケリーニはスピッカートを使う場面があるので、キラキラ星変奏曲を使って弓を跳ばす練習をやった。

 

先生から42番のヴィヴァルディのコンチェルトイ長調も見てくるようにとのお達し。この教室は3月末で終了するため残りのレッスンは5回。この間まで単純なフラジオの練習にたっぷりと時間をかけていたのがウソのよう。急に忙しくなった。

 

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

ヴァイオリン教室 #126

今月2度目のレッスン。O先生とI先生のお二人による指導だった。 初めにカイザー1番の復習から。4回目か5回目になるだろうか。十六分音符を4個ずつ一弓で快速テンポで弾く練習をした。弓をカチャカチャと素早く上下させる運動が続く。これをやって疲れる人は無駄な力が入っていますとのことだった。

私のそばに来て観察しておられたO先生から私の弓毛の動きが、弦に接触する部分を起点にして竿が微妙に向こうに倒れたり手前に倒れたりしているとのご指摘を受けた(弓が横滑りしているのではなく、弓先と弓元で角度を変えること)。私は柔らかめの弓を軽く持って弾くのが好みで、力任せに弾くというより、さらっと響かせるイメージでやっている。冬場の乾燥期には毛のテンションが上がり跳ね気味となるため、弓竿を微妙に揺らしてコントロールしているが、ご注意を受けてから毛のテンションを下げ、吸い付きを改善する方向に調整した。O先生はモスクワ音楽院でロシア流奏法を学んでこられた方だから、がっちりと弓毛を噛ませて濃厚に発音させる奏法を推奨されるのだ。

 カイザー1番はまだ続けるそうで、次回は8個もしくは16個を一弓で弾くことになるだろう。続いてカイザー4番もやった。サードポジションで弾けばどうということもないが、ファーストポジションで4の指を広げるエクササイズが頻出するから弾きにくい。

 

「新しいバイオリン教本第3巻」は43番のヘンデル「ヴァイオリンソナタ第3番」第二楽章アレグロの4回目をやった。今日はO先生による電子ピアノによる伴奏が入った(チェンバロ音で伴奏された)。この曲も徐々にテンポが速くなっている。以前なら脱落する生徒が何名かいたため遅めに弾かせていたが、現在残っている生徒は快速テンポでも食いついていく。最後に65番の「ブラームスの子守歌」の3回目。上下のパートに分かれて合奏した。生徒が横一列にずらりと並んでいるため、真ん中あたりで4名ずつに分け、それぞれのパートを交互に弾かせたが、相手パートの音が遠くてはっきり聞こえず、合わせにくかった。全員で同じパートを弾く場合は気にならないが、1パートの担当人数が半分に減ると、途端に大人しい演奏になってしまう。実質的には各パート1~2名が10メートルぐらい離れて合奏する感じになる。

 

帰宅後メールを開いたら、旧知の弦楽アンサンブルメンバーの急逝の報が入っていた。都内で活動しているアマチュア弦楽合奏団でヴィオラを弾いていた男性、まだ40歳前後だろう。ピアノも上手で室内楽でも活動していた。私がそのアンサンブルに参加していたのは10年ぐらい前なので最近の様子は承知しないが、ニコニコとよく笑う健康優良児みたいな青年だった。 Ars longa, vita brevis 

  

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

ヴァイオリン教室 #125

今年最初のレッスンがあった。I先生が来られた。 初めにカイザー1番の復習から。快速テンポで十六分音符4個ずつに分割して弾く練習をした。ちょっと前まではこういうシチュエーションでは困ったことになる生徒がいたけれど、今は特に問題もなく流れていく。続いて4番の1回目もみてもらったが、そちらも皆さん普通に弾けていた。 

「新しいバイオリン教本第3巻」は43番のヘンデル「ヴァイオリンソナタ第3番」第二楽章アレグロの3回目をやった。移弦を繰り返す所で腕を大きく動かした結果、無駄な動きが増えて大忙しの生徒もいた。先生の弾き方を注視すれば、手首を中心にして小さい幅で動かし、腕はほとんど振れていないことがわかる。移弦を素早く繰り返す場合は、動きをコンパクトにまとめないと弓がバタつく。I先生は重要ポイントを具体的な言葉で説明されないから、ぼんやり弾いていると見落とすことになる。このような場合、わざと先生に質問して手首の動かし方のコツを念入りに説明してもらう方法もあるが、今回はノーコメントでスルーした。最後に65番の「ブラームスの子守歌」の2回目をやった。セカンドポジションとサードポジションが混在するややこしいポジション移動が設定されている。サードで弾けば簡単なのだが(?)上下のパートをざっと通して今日の練習は終了。

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村

弦楽合奏#21

演奏依頼を受けて近隣の幼稚園で演奏会をやった。10時半~11時半まで1時間。ファースト4名、セカンド5名、ビオラ1名、チェロ1名、コントラバス1名が参加。

 

規模の大きな幼稚園で体育館もあり、演奏会はそこで開催した。演奏メンバーの中に卒園生がいると聞いたから、相当に歴史が古い幼稚園なのだろう。床に園児130名ぐらいが整列して座り、お行儀よく聞いてくれた。ご挨拶も揃って出来ていたし、集団行動の規律がよく守られているので感心。途中で園児全員にマラカス(ペットボトルにプラスティックの粒をつめた子供らの作り品)が配布され、曲に合わせてチャカチャカしたり、手拍子したり、歌い出したりとノリがいい聴衆だった。退屈な演奏をすると子供は騒ぎだすので気が抜けないと事前に聞いていたから一安心。演目は・・・

 

となりのトトロ

いぬのおまわりさん

七つの子

It's A Small World

おもちゃのチャチャチャ

サンサンたいそう

さんぽ

 

アンコール「天国と地獄」

 

演奏終了後に子供用バイオリンで音を出す体験コーナーを設けた。弦楽器工房を営んでいる合奏メンバーの方が用意した分数楽器(3歳~5歳児用だから16分の1とか8分の1)9本を、メンバーの皆さんが分担して子供一人ずつに構えさせ、弓で弾く動作を教えた。おもちゃみたいな楽器だが、ちゃんと調律してあり、弓にも松脂が塗ってある。ちょっと弾いてみたら、ちゃんとバイオリンの音が出た。子供は開放弦を擦るだけなのでギーとかガーとかしか鳴らないが、それでも目を丸くしていた。父母の会の方々が応援に来られて子供の世話を手伝ってくれていたが、バイオリンの体験コーナーは好評だったようだ。

 

個人的には幼稚園での演奏は子供受けする曲しかやらないので気が進まなかったが、大勢の子供がおしゃべりもせずじっと聞き入っているし、知っている曲はハミングしたり歌ったりでストレートに共感してくれる。これほどダイレクトに反応する聴衆を前にしての演奏は初めての体験かもしれない。新年最初の演奏会は晴れがましい雰囲気の中で進み、われわれは子供らから元気をもらったような気分になった。

 

 

 

 にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ

にほんブログ村