窓ガラスのゴムパッキンを交換
今日は自宅(マンション)の窓ガラスの縁に付いているゴムパッキンの交換をしてもらった。パッキンは古くなるとゴムが劣化してわずかな隙間が発生する。台風の時などは、そこから雨水が吹き込んでくるから放置できない。うちは高層階にあるので、台風直撃となると風雨が下から上に吹き上げてくる。アルミサッシ窓は上から下に落ちる雨水には対応出来ているが、その逆のパターンでは、パッキンの隙間、レールの端のゴミの掃き出し用切り欠けあたりからも水が逆流してくる。そうなると雑巾とバケツを用意して風圧で室内に入ってくる水との格闘になるのだ。台風が来ると寝ている余裕はない。
施工業者の事前調査では5か所ある窓のうち、リビング以外はパッキンの劣化は進んでいないとのこと。一番大きな開口部となるリビングの窓ガラスのみやってもらうことにした。自宅平面は集合住宅に多いシンプルな長方形じゃなく、リビングのみ変則的な5角形になっている。部屋によって西日があたる角度が違うので、ゴムパッキンの劣化も一様ではないのだろう。
午後1時に職人さん4名が到着。梅雨時なので雨を心配したが今日のお天気は曇で涼しく助かった。リビングの窓枠サッシは引き戸タイプの大型である。外すだけでも2人がかりのヘビーなサイズ。それを次々にベランダに持ち出し、ねじを緩めてアルミ枠を分解。ガラスの縁に付いている古いパッキンを除去して交換。再度アルミ枠を組立て、元のレールに戻して終わり・・ではなく、窓枠を分解したので微妙に歪みが出てガタゴトするから、微調整もしないといけない。この作業を3面でやっていた。素人にはまったく手が出ない大ごとだった。
職人さん4名を1時間ほど拘束した料金は1万1千円ちょっと。市価の3分の1ぐらいらしい。すこし前、マンション全体の屋上の防水工事を担当した会社が、追加サービスで各住戸の窓枠、玄関ドアのゴムパッキンの交換を請け負ってくれたからである。多くの住戸が同時発注し、出張料も負けてもらえたという理由。職人さんたちはテキパキと作業を進めていたが、人件費がお高い今の日本で4名を1時間拘束し、その値段で利益が出るのだろうか?最後に窓ガラスのクリーニングもやり始めたが、申し訳ないのでガラス拭きは自分ですることにし、早々にお引き取りいただいた。職人さんらは70㌔も離れた会社から高速道路を使っての出張だった。
流転するヴァイオリンケース
私が7年前にヤフオクで売却したヴァイオリンケース(イタリア・クレモナのケースメーカー、ムサフィアの「エニグマ」)が最近ヤフオクに再出品されていた。内装が絢爛豪華、成金趣味というか、すごいことになっている品である。ゴージャスな内装を見て「ケースのロールス・ロイス」と形容した知人もいた。「エニグマ」の現在の国内定価は38万とのこと。チェロケースなら珍しくない価格だが、ヴァイオリンケースにしては高額。もったいないので外出には使わず家庭内での楽器保管用にしていた。
今年の4月にヤフオクに出品された時の写真
↑ こちらは私の手元にあった時の写真
小物入れの蓋が4つあり、派手な上蓋を開けると内側に紺色の蓋が。その下に単三乾電池4本が収納されている。舞台袖などの暗い場所で使う時に、ケース内部に複数仕込んである豆電球が点灯する仕掛け。
↑ あちこちで豆電球が点灯
5年間ほど手元に置き、ケースの数が過剰になった2012年にヤフオクで放出した。当時、12万5000円で落札した人が今年の4月に同じ品をヤフオクに再出品、こんどは11万9000円で落札されていた。私から買った人も家庭内での保管に使っていたそうだ。皆さん、考えることは同じである。
ヤフーに払う手数料8%余りを計算すると15500円ぐらいの赤字だろうか。7年間使ったコストと考えれば高くはない。かなり古くなっても値落ち幅が少なく、買い手がつくとは、さすがに写真映りがいいだけのことはある。最近の「エニグマ」はもっと控えめな内装に変わり、豆電球もLEDになった。初期版のド派手さは今となっては希少価値があるかもしれない。
↑ 外側は無表情な普通の布製カバーで覆われている
↑ 私の楽器が居心地よさそうに見えた
↑ マイナーチェンジ後の現行版。模様の部分が減少し大人しいデザインに変更された
弦楽四重奏#6
毎月1回練習している平日弦楽四重奏団の6回目の練習が金曜日にあった。ハイドンの弦楽四重奏曲第76番ニ短調 op.76-2(エルデーディ四重奏曲集の2番目、通称「五度」)の2回目。前回同様、第1楽章と第2楽章をじっくりさらった。単に流して弾くだけなら、おおむね出来ているので無意味。細部を確認しながら丁寧に進めるのが指導者さん(ファースト)の方針とのこと。指導を受けるのは、もっぱら私とセカンド(レイトの女性)の2名である。ヴィオラ(プロ女性)は指導する側のポジション。毎回、楽譜から音楽的な意味を読み取るとは、どういうことなのか。その実践的な勉強が出来るから、授業料をお支払いしなければ申し訳ないくらい有意義な時間を過ごさせてもらっている。
私が担当しているチェロは音量がどの程度で他の楽器とバランスがとれるのか、本人がよくわかってないのが困ったもの。客席で聞くわけにもいかないし。耳元では大人しい音に聞こえる楽器だから、ちょっと強めに弾くと、今度は音量が出過ぎるとクレームが来る。例えば、第1楽章の最初の繰り返しの直前にある連続する十六分音符、ピアノからフォルテまでクレシェンドしながら弾く箇所は、強く弾く必要はないとダメ出しを受けた。ここ、チェロが目立つカッコいい聞かせどころなのですが。お邪魔にならない程度に抑えて、しかし低音の存在感はキープするさじ加減が難しい。
↓
↑
繰り返しの後に例の5度の主題が何回か出てくる。最初にチェロが前半の「タ~ラ~」を弾いてヴィオラが後半の「タ~ラ~」を受け継ぐ場面では、チェロが弾く2分音符二つの後半を若干長めに弾いてヴィオラにつなげるようヴィオラ姫から注文を受けた。「タ~ラ~。 ハイ。仕事、終わり!」ではいけないのだ。
141小節のヴィオラとチェロが半拍ずれて交互に出る場面(前回しくじった場面)は、今回もヴィオラにシンクロしてしまった。ヴィオラを聞いていると遅れるから、耳栓が欲しくなる(汗)その直後、143小節に出てくる四分音符のAを4つ繰り返し、全音符3個のAに続ける箇所は、モーツアルト「ドン・ジョヴァンニ」の地獄落ちの場面を連想する。「ダン・ダン・ダン・ダン」というリズムが同じ。調性も同じニ短調。ハイドンがこの曲を書いた時、モーツアルトはすでに鬼籍に入りこの世にいなかった。
141 143
第2楽章では長いフェルマータの次に出てくる付点16分音符と32分音符が鬼門。フェルータではロングトーンをうるさくない程度の音量で継続し、続く付点16分音符はフェルマータがしっかり途切れてから弾き始めるよう注意された。一瞬の呼吸を入れる必要があるということ。
午後からスタートする弦楽四重奏の前、午前中にピアニストに来てもらい、シューマン「3つのロマンス」とショスタコーヴィチ「5つの小品」のピアノ合わせをやった。そちらはヴァイオリンで参加したが、今週は弦楽合奏を3回(日曜、火曜、水曜)こなした後なので、疲れがたまって集中力が続かず、ヴァイオリンの練習も不十分でよろしくなかった。ハイドンも入れると1週間に大小30曲を弾いたことになる。偶然にスケジュールが重なった結果だが、ヴァイオリンを弾き過ぎて首が凝ってしまった。
田園地帯の弦楽合奏#35
昨日の演奏会に続いて出席。今日は定例練習日。ファーストヴァイオリン4名、セカンド5名、ヴィオラ2名、チェロ2名、コントラバス1名の14人が出席。
最初はいつもの基礎練習で、オリジナルの 基礎練習曲から「音程を確認するための三連符を中心にした練習曲」の確認と、ヘンデルの「水上の音楽~序曲」をさらった。ヘンデルは今日で終了。
休憩後は前回と同じ3曲を練習した。
①Mozart 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」 (今回で終了)
②「白鳥の湖」より「情景」
③「サザエさん」
モーツアルトは遅いテンポと中庸のテンポで2回、全曲を通して弾いた。大きな音を出す必要はなく、きれいな柔らかいタッチの音が指導者から要求された。だいぶ練習を重ねてきたので、ほぼそんな感じに仕上がっていたと思う。
チャイコフスキーの「白鳥の湖」は、セカンドの皆さんの三連符の刻みがそろわず、指導者から「タマゴ・タマゴ・タマゴ」と心の中で念じながら弾くようにと注意されていた。4拍子は「カマボコ・カマボコ・カマボコ」、5拍子は「ユデタマゴ・ユデタマゴ」もしくは「ヤキタマゴ・ヤキタマゴ」と数えるといいとも。3拍子は「メタボ・メタボ・メタボ」と数えるのがいいと書いてある参考書を読んだことがある。好き好きで適当な言葉を当てればいいのだろう。
このところ欠席が続いたコントラバスの男性(プロ奏者)が練習に復帰された。奥様がまだ50歳代の若さで5月末にガンのため亡くなられたそうだ。看病その他でご多忙だったのだろう。メンバー同からお香典を差し上げることにした。メメント・モリ・・・(あ、6拍子になってる)
田園地帯の弦楽合奏#34
6月から関わる弦楽アンサンブルが二つになったので、このブログでは今まで継続してきたアンサンブルを田園弦楽合奏団(練習場所の公民館の周囲に水田や畑が広がっている)、今月から参加した団体を城下町の弦楽アンサンブルと呼んで区別することにします。
今日は田園弦楽合奏団が、ほぼ毎月1回のペースで巡回している地域の自治会館での演奏会があった。12時集合、リハーサルを1時間ほどやって13時30分開演、14時30分終了。演目はいつもと同じ11曲。昨年から同じプログラムで5~6回演奏している。さすがに出演者の皆さんは慣れていて、安定した演奏になっていた。
① いつでも夢を
② 青い山脈
③ 故郷(ふるさと) <歌>
④ 七つの子 <歌>
⑤ みどりのそよ風 <歌>
⑥ エーデルワイス <歌>
楽器紹介
⑦ にっぽん昔ばなし
⑧ 結婚ワルツ
⑨ 黒い瞳
⑩ ユモレスク
アンコール 赤いスウィートピー
会場は30畳ぐらいの集会室だった。出演者はファースト4名、セカンド5名、ヴィオラ2名、チェロ2名、コントラバス1名の合計14名。部屋のスペースの半分を出演者が占め、お客さんは10名ぐらいと少なかった。楽器の数が多いため、音量はかなり大きく迫力があったと思う。途中、熱中症(?)で具合が悪くなった高齢男性が座敷に寝かされていたが、大丈夫だったのかしらん?まさか、われわれの演奏を聞いて倒れたわけじゃないだろうが・・?
途中の楽器紹介のコーナーではヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの順でお話と演奏を披露。前回に続いてヴァイオリンの紹介は私が担当した。構造材のこととか(太鼓の革に相当するのが表板の柔らかい松材、太鼓の胴に相当するのが硬い材質の楓で作られた横板と裏板)、300年ぐらいは普通に使えちゃう楽器の寿命の長さ、近年のイタリア名器の価格高騰などのお話をして、高齢者揃いの客層に合わせTVドラマ「水戸黄門」のテーマ曲を演奏した。前回は「夜来香」を弾いたが、このアンサンブルの演奏会には追っかけ客もいるので曲目を変えてみた。「水戸黄門」はお客さんには受けたが、合奏団の団員の皆さんは(事前に知らせてなかったので)びっくり顔。ヴァイオリン紹介にはミスマッチに思えたらしい。ヴィオラとチェロはそれぞれ2重奏(大きな古時計とか)、コントラバスは現代音楽っぽい即興演奏を披露していた。
いつもの指導者さん、ヴィオラ姫と会うのは、城下町に続いて今週2度目。明日も金曜日にもご両人と合奏する予定である。私より年長の指導者さんは、今日も元気はつらつ、どうしていつもあんなにお元気なのだろう?城下町での初練習に参加して疲れ、まだドヨ~ンとくたびれている私とは対照的である。
城下町の弦楽アンサンブル #1
城下町を拠点に活動している弦楽アンサンブルの定例練習に初参加した。日曜の朝9時開始~12時終了。練習場所は民間の貸スタジオだった。ちょっと手狭で照明も暗くて残念な施設。私はチェロアンサンブルや弦楽四重奏の練習では公民館の広い部屋を使っている。公共施設の余裕あるスペースと比べると、民間施設はイマイチに思えてくるのはしょうがないか。
コントラバスとセカンドヴァイオリンの2名が欠席で、7人での練習だった。来春に予定している公開演奏会に向けて毎月1回の練習を重ね、13曲を準備するそうだ。6月23日はこの楽団の年度替わり後の1回目の練習とのこと。練習メニューは以下の7曲だった。
- シュターミッツ クラリネット協奏曲第3番3楽章
- Bach2本のヴァイオリンのための協奏曲(通称ドッペル)3楽章
- Bach「主よ人の望みの喜びを」
- Bach「G線上のアリア」
- J・シュトラウス「ラデツキー行進曲」
- シベリウス「アンダンテ・フェスティーボ」
- 「あの素晴らしい愛をもう一度」
30代、40代の男性が多いグループで皆さんパワフル、大きな音を出していた。この団体には一人だけ管楽器奏者が混ざっていて、女性がクラリネットを吹いている。弱音が不得手らしく、大きな音が得意の木管楽器の音量に合わせると弦もそれなりに活発になってくるのかもしれない。初回合わせとはいえ、7曲ともほぼスムーズに通っていた。グループ名はイタリア語で「よく響く豊かな音で」という意味の音楽用語だそうで、名前のままの豊かな音を聞けた。今後の課題は暴れ馬的な大音量の制御だろう。5月にあった演奏会でも、この団体から魅力ある弱音は聞けなかった。
練習中にトラブルが発生したのはBachドッペルコンチェルトのトゥッティだった。休符が多いから、しっかり数えてないと落ちる危険性がある。私はオケのファースト担当だったが、2名しかいないファーストが揃わずに、がたがたになってしまった。もうひとりのファースト担当(レイトの方)が数えられずに落ちまくり、指導者からだいぶ突っ込まれていた。私はあらかじめパート譜の休符に数字を記入しておいた。休符を数える際の目安にし、数え間違いを起こさないための対策である。この数字を目で追いかけていればいいのだ。
この曲、本番並みの急速テンポで弾かされたら、十六分音符の連続箇所がまだ指が回らないので困ったことになると案じられたが、初回練習は予想外に遅いテンポだったので助かった。前日まで速く弾くためにキリキリしていたのがバカみたい。
こちらのグループの指導者はいつものS氏である。私はもうひとつの弦楽アンサンブルと平日弦楽四重奏団でもご一緒している。城下町のグループに参加したのもS氏の勧誘に応えた結果だった。S氏は演奏技術に問題を抱える特定のメンバーを重点的にいじる傾向があるようで、他の弦楽アンサンブルや平日弦楽四重奏団で見慣れた光景をこちらでも拝見することになった。次回はヴィヴァルディ「夏」の1楽章やパッヘルベル「カノン」の練習が始まる予定。ドッペルみたいに休符が多い曲じゃないので弾きやすいだろう。
Bachのドッペルコンチェルト(3楽章)はエチュードみたい
今月からヴァイオリンで参加することになった城下町の弦楽アンサンブルの練習が6月23日にある。練習する曲は13曲もあるが、23日は以下の7曲の初合わせをするという。私がもらった楽譜はファースト・ヴァイオリンとセカンド・ヴァイオリンのパート譜が混在していた。
シュターミッツ「クラリネット協奏曲」の第三楽章
Bach「ドッペルコンチェルト」の第三楽章
Bach「主よ人の望みの喜びを」
Bach「G線上のアリア」
こちらの6曲は7月以降に練習するらしい・・・
ヴィヴァルディ「夏」第一楽章
ヘンデル「水上の音楽」から「ホーンパイプ」
パッヘルベル「カノン」
「ユーレイズミーアップ」
「もののけ姫」
厄介なのはBachの「ドッペルコンチェルト」である。2本のヴァイオリンのための協奏曲は第一楽章は弾いたことがある(ヴァイオリンのソロとチェロパート)。第三楽章(トゥッティ)の楽譜をじっくり見たのは初めてで、ソロは大変だがトゥッティは簡単だろうと思っていたのが甘かった。途中、伴奏オケのファーストヴァイオリンが忙しくなる箇所が4回ぐらい出てくる。シャープとかフラットとかが混ざった十六分音符がうねうねと続いて、バッハによくある鍵盤楽器的な細かさ(第一楽章のチェロパートにもこういう嫌らしいところがある)。エチュードみたいな曲だが、アレグロ指定があるからかなり弾く必要がある。チェロアンサンブルでのゆったりテンポに慣れていると、こういう速弾きには焦る。単なる怠惰ともいえるが。毎日さらっているものの、徐々にスピードを上げている途中のため、弾ける速度の限界を超えると崩れてくる。初回練習ではどの程度のテンポで弾かされるのだろう?見当がつかないが、ソロを弾くお二人もえらいことだ。バッハを弾く時はお経を読むように、意味を深く考え過ぎず淡々と弾くのがいいと、いつぞや指揮者の先生から教わったことがあった。こういうフレーズを見ると、なるほどと思う。
・・・・・最初はお休みが多くて余裕
・・・・そのうちこんなことになって
・・・・・まだまだ出てきます。ヒェ~
次回以降の練習曲であるヴィヴァルディ「夏」(第一楽章)などは、譜面上の音符は混みあっているものの、ヴァイオリン向きに弾きやすく作曲されているから、バッハと比べると案外難しくない。弾きやすさという点ではテレマンの曲も同様。アマチュアでも弾きやすい平易な楽曲をたくさん書いたテレマンは、生前はバッハを凌ぐ人気を得ていたというが、その理由はわかる。昔参加していたバロックアンサンブルではテレマンは常備曲みたいな存在だった。来週は音楽活動が集中していて、日曜に城下町の弦楽アンサンブル、火曜にもうひとつの弦楽アンサンブルの演奏会、水曜が同アンサンブルの練習、金曜に弦楽四重奏の練習(ハイドンの「五度」)と4回出番がある。偶然にスケジュールが重なったとはいえ、かなりの過密。