グループレッスン 19

今日は市内の青少年会館の小ホールで開催。初めて使う会場だったが、よく響くので気持ちが良かった。9時ちょっと過ぎに会場に行ったら、すでに3名が先に来ていて音出しをしていた。

ドアの外からでもはっきりわかる牧歌的な音は、毎回一番乗りで来ているM氏のチェロ。 その楽器は少しくすんだところのある柔らかい音が出る。ところが、しばらく見ないうちにエンドピンが、見附精機工業で一番高額な複合素材のトリプル・ブリランテ(タングステン+チタン+真鍮=3万円)に交換されていた。噂では知っていたが、実物を見たのは初めて。

ちょっと借りて弾いてみたが、おしとやかだったチェロが、随分とソリスティックな性格に変貌していた。艶やかで芯が強いブリリアント系の音が、どんどん前にせり出してくる感じ。

トリプル・ブリランテのことを販売元のHPではこう言っている。「ブリランテという名のとおり 華やかで輝かしく、明るさと力強さを併せ持ちます。音の立ち上がりもよく 非常に響きます。先端部分にタングステンとチタンが見えます。 中心からタングステン、チタン、真鍮の3層のエンドピンです」。

なるほど1本3万円の投資額に見合うパフォーマンスは十分にあった。私は タングステン製のバイオリンのテールコードを使ったことがあって、この金属の威力は承知している。タングステンは重たくて硬く、伸縮が少ない金属で、これで作った部品を楽器に付けると音量が増大し、凄味のある攻撃的な音になってくる。チェロのエンドピンでも同様の効果があるわけだ。

私の手元には見附精機の複合素材のエンドピンが3本ある。チタン+真鍮、鉄+真鍮、カーボン+真鍮の3種類。それぞれ個性的な音になるので、時々使って遊んでいる。タングステンを使ったトリプル・ブリランテは、手持ちのどれとも違う味があるようだ。最近は音色に金属臭の影響が出ないカーボンの中空パイプのエンドピンを使うことが多いのだが、金属製ならではのがっちりした音も悪くないと思った。


グループレッスンの方は、前回同様ウェルナーの教則本の2声の練習曲を中心にさらった。伴奏パートを弾ける生徒が、今回は5人に増えていた。前回と同じように一対一で順番に弾いていった。私はソットヴォーチェで伴奏を付けて行った。お相手が今にも止まりそうだったので(実際に途中で止まった)、タイミングを計るのが難しかった。先生は相手の弾き方を観察しながら合わせるのも練習だと仰っていた。ごもっともである。



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