へたっぴ会

鎌倉の知人宅でのホームコンサートに出席してチェロを弾いてきた。知人(60代後半の女性)は昨年、離れの一戸建てをサロンに改装して、スタインウェイのグランドピアノを置いた。35席のサロンは二階まで吹き抜けになっていて響きがよかった。

鎌倉婦人のサロンに集ったのは知人の学友たち10名ほど。大半は某名門女子大の出身者。年齢高めの女子会という風情。男は私だけ。ピアノを演奏する人が多く、みなさん達者だった。ひとりだけセミプロ級の腕前のおばさま(本業は大学教授)がいらして、ショパンの大曲を暗譜でバリバリと弾かれた。途中、一回だけ演奏が止まった瞬間があったのはご愛嬌。頭が真っ白になったそうだが、すぐに復帰された。小柄で華奢な女性なのに、どこからあんなパワーが出てくるのか不思議。豪快な演奏を唖然としなから聞き入った。

弦楽器はバイオリンを弾いた女性1名(エックレスのソナタの第1楽章、第2楽章)、三味線の謡い弾きをやった女性1名、他にモーツアルトの歌(ケルビーノのアリア)1名。

演奏時間はひとり10分以内だったので、私はバッハの無伴奏チェロ組曲第1番からサラバンドメヌエットをやった。この2曲は短いからノーミスで演奏できると思われた。そこまではよかったが、アンコールを所望され、プレリュードを弾いたら、途中から音程が不安定になり演奏を中断。弦が緩んでピッチが狂ったのかと思ったが、そうではなかった。

普段の練習では弾けている箇所でフィンガリングを間違え、音程を取り損なったのが原因だった。目をつぶっていても弾けるぐらい、指が自動的に動くまで弾き込んでないと、本番ではこういう事故が起こる。へたっぴ会は1年間に1〜2度やるので、リベンジは次回に持ち越し。バッハの無伴奏を人前で弾くのは2度目だが、半年間のレッスンでは、まだまだ全然ダメ。

会の方は気楽な集まりで、演奏を聞いたり、おしゃべりしたり、ワインを飲んだり食べたり。話の内容は主婦の井戸端会議みたいなもの。東大の有名教授だった方が認知症になったら日本語を忘れフランス語しか話さなくなって周囲がまごついたとか、どこぞの歯医者が腕がいいとか、そんな内容。

日曜ということもあり鎌倉市内に至る幹線道路は凄い渋滞。こんなところにまで?と思うような二階堂(鎌倉の東北側の住宅地)の地味な場所まで観光客が押し寄せていたのには驚いた。浄妙寺報国寺の見物客らしい。あじさいのシーズンだから普段以上に混んでいるのだという。鎌倉の交通混雑は年々ひどくなっている。江ノ電も混んでいるそうだし、週末は近寄りたくない街になった。





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