チェロ・アンサンブル #23

今日は先生が来ない自主練日だった。まずはパッヘルベル「カノン」から。4番チェロの担当者が欠席したので私が代奏。延々と同じメロディを繰り返すパートである。メトロノーム代わりゆえ、リズム感を重視しながら大きな音で弾いたら左手がくたびれた。余計な力が入っているのは自覚したが、1番から3番まで各パート2本、合計6本のチェロの音量にバランスさせる必要がある。弓のストロークを使って響かせるのではない芯の強い音を出すため、弓毛をしっかり弦に噛ませてベターっと重みを載せて弾いた。本来のヴァイオリン3部による合奏なら4番チェロはそこまでガッツリ弾く必要はないと思うが、チェロ3部合奏の場合は音域がかぶるため厄介なのだ。

カノンは難しいから途中で落ちる人が出やすい。今日も落ちた途端に隣の人に「今どこ?」と話しかける人がいた。聞かれた隣人も慌てて「今は何小節」とか答えながら弾いていた。落ちるのはお互い様だからしょうがないけど、合奏中におしゃべりされても周囲は対応出来ない。落ちたら慌てず騒がず、おとなしくしているようお願いしたが、次に落ちた時にも声を出していた。パニックになって思わず喋り出す癖があるようだ。

長い曲だから難所をピックアップし、32分音符が密集した箇所やシンコペーションが出てくる部分などを重点的にさらって、再度全曲を繰り返したら誰も落ちずに最後まで通せるようになった。この曲に限ったことではないが、終わるまで気を抜かずテンションを維持する修練の必要を痛感する。きっちり音楽するには気力と体力の相応な充実が求められる。なにげに舞台でバンバン弾いていらっしゃる先生方の集中力と日頃の練習量が察せられる。

次はピツィカート・ポルカ。音程が危うい。リタルダンドの呼吸が合わない。などなどでバラバラ。諦めて途中で打ち切った。この曲はS先生の指導も途中までしか進んでないので、先生がいないとダメ。続いてモーツアルトのフーガを弾いた。またもや落ちる人が続出。久しぶりにやったので勘が鈍っているみたい。最後は気持よく終わりたいとの声があったので〈風の名前を聞かせて〉を弾いて2時間の練習を終えた。風の名前は技術難度が低めで音楽的な表情を付けてじっくり弾けるので助かる。この手の曲をもっと探す必要を感じる。「カノン」みたいな曲は、皆さん弾くだけで精一杯。全然余裕がない状態で推移している。

今日は練習初参加の見学者(年輩女性)が一緒に弾いていた。初めて合わせる曲ばかりなのに、ちゃんと付けていた。過去に弦楽アンサンブルに参加していた経験があるそうだ。合奏慣れしている様子で頼もしい。めでたく入会決定となった。




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