ヴァイオリン教室#36

前半の1時間は「新しいバイオリン教本」第1巻の60番、61番「ト長調音階でのリズムとボーイングの練習」の復習。この2曲は今回で終了した。その後、56番「子供と子ぶた」の復習をやった。開放弦を使う重音の練習曲である。簡単ではあるが気を抜くとすぐにガサガサした音になる。腕のこともあるけど、私が使っている新作ヴァイオリンでマイルドな重音を出すのは難しくて神経を使う。古い楽器なら、どうということもなく、柔らかく溶け合う重音が出るのだが。弓も同様。100年以上経過したフレンチとかは、角が取れた丸みのある音を出すから重音で苦労することは少ない。楽器の性能に助けられる部分はかなりあるから、初心者こそ高性能な楽器と弓を使うべきだが、現実は逆のパターンが多い。

次回の課題として62番「小さな遊び友だち」、63番「ちょうちょう」をさらってくるようにとI先生から指示があった。「ちょうちょう」が終わると第1巻の残りの曲は4曲のみとなる。「リゴードン」「主人は冷たい土の中に」「ドヴォルザーク新世界のラルゴ」「狩人の合唱」。最後の3曲、フォスター、ドヴォルザークウェーバーの短い曲は音楽的な表現力が要求されてくる。「狩人の合唱」まで進むには、あと6ヶ月ぐらいかかりそうな予感がする。

後半はロシアの子供用教材の指パタパタ練習曲の復習。スラーを2つ掛け、4つ掛けで弾く。音量もフォルテ、ピアノ、テンポも遅目、速目といろいろ変えながらパラパラ弾く。4の指でとるEの音程が低い人が多いため、I先生の注意もそこに集中していた。E線の開放弦と同調させ音程を確認しながら練習して下さいとか。

ヴァイオリン教室がスタートして丸1年が経過。今年度版の名簿が配布されたが、名前と顔が一致しない私は大半の生徒さんの名前を知らない。先生方も生徒を名前で呼ぶことは皆無で「音程が低い人がいます」とか「元弓でガリガリという雑音が混ざる人がいます」とか、いつもそんな感じ。誰のことを指しているのか不明のままレッスンが行われている。

昨年4月まで続いた同じ主催者によるチェロ教室の時は、S先生は生徒を名指しして細かく指導され、ひとりずつ弾かせることもよくやっていた。それに比べると、ヴァイオリン教室の先生方は遠慮がちに指導している。生徒の平均年齢は大幅に高くなり、反対に先生方はチェロの時よりさらに若い。年齢差が大きいことも影響しているのだろう。生徒の力量も極端に開いていて、初心者の隣に地方のプロオケでビオラを弾いていた年輩女性が座っていたりする。大手楽器店系列の教室でも年輩の生徒はいるが、プロオケ経験者が来ることはない。こちらの教室は異例なのかもしれない。


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