チェロのレッスン35

相変わらずブレバールのソナタアレグロをやる。この曲、9月8日から始めたので2か月もやっている。

① 冒頭の和音は後から弾く上の2音を強くする。最初に弾く下の2音から気張って弾く傾向があるが、あくまでも主役は長く伸ばす上2つの音なので本末転倒しないようにと注意される。ズチャー、ズチャーと下2音は短めに弾く。ズン・チャー、ズン・チャーのタイミングではダメ。

② 19小節のトリルは、4の指を指板に直角に当ててバタバタさせるよりも、少し駒側に(斜め下方向に)指を傾斜させてトリルをやると、指が動きやすいことに気が付いた。2回目のトリルはp指定なので、弓の移動は最初のf指定の時より少なめにする。

③ 21小節のB~Cは1の指を移動させて弾くが、この時、弓を節約しないとスラー指定のあるCで弓が足りなくなるので注意する。

④ 32小節の最初のDはアクセント記号があるのでキッパリと明快に弾く。

⑤ 51小節後半の2つのEは弓をたっぷり使ってクレシェンドをかけて弾く。特に後ろのEは強く朗々と弾いて次の小節につなぐ。

⑥ 58小節のEは余韻を残して次の休符につなぐ。ここでポキッと音が途切れないようにする。

⑦ 58小節〜60小節にかけて出てくる3度のため息音型は、後ろの音を弾く際に、弓を浮かせて楽器内部の残響を膨らませてやると、せつない気分が出てくる。イメージ的には飛行機が離陸する時のように、進行方向に弓を進めながら、その勢いを維持しつつ弓をスッと持ち上げて弦から離してやる。そうすると弦の余韻が膨らんでくる。そこでもたつくと振動が止まって響きも消えてしまう。音楽的な表現のために「弾かないで弾く」テクニックが要求される箇所。プロの奥義を垣間見たような気がする。こういうことを細かくやっているから、なかなかこの曲が終わらない。

⑧ 65〜67小節の八分音符の連続はずっとfで弾くが、67小節の最初のEと次のCの間に区切りを入れる。Cからスラーが付くので弾き方を変えるため。デタシェで弾いてくるが、Cからはスラーで滑らかにつなぐ。同時に徐々にリタルダンドさせてゆく。

⑨ 79小節のf指定の2分音符のCは弦に弓毛を乗せて、しっかり食いつかせて弾く。途中で音抜けが起きないようベタ弾きする。しかしその際に、無用なアタックを付けてはイケナイ。

⑩ 93小節の前打音は、もたもたすると遅れ気味になるので、素早くきっぱりと弾く。

⑪ 96小節のf指定のGは元弓でしっかりと弓をためて弾く。そのためには95小節の上昇音型を弾くときに徐々に元弓を多用して、96小節に備える。fで弾く音を中抜けさせないためには、弓は短めに使う。ここはストロークで音量を出そうとすると、途中で腰が抜けてしまう。

今日は細かい部分の最終チェックだったので最後まで通して弾かせてもらえた。次回のレッスンは再来週。ようやく終了のOKが出るか??


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