発表会に備えて弦を交換

2月9日、10日と発表会が続くのでチェロの弦を張り替えた。今の弦は4ヶ月前に装着したので、そろそろ交換時だった。

これまで、イタリアンのプラットナーは4本ともスピロコアだった。グループレッスンでお世話になっているS先生のチェロ(ジャーマン)がこの組み合わせだったので、スピロ4本セットを真似てみたら案外しっくりくる結果で満足していた。

ところが最近、S先生は上2本がラーセン、下2本はスピロコアという定番の組み合わせに替えられた。そこで私も同じパターンで新しい弦を張ってみたが、ラーセンの明るい音質、滑らかさに違和感を感じた。スピロコアは倍音がいっぱい出てブリブリした立体的な鳴り方をする。対してラーセンは、すべすべでまろやか。平明な音色なので下2本のブリブリパワーに対して、おしとやかに過ぎるというか、ちょっとくぐもった頼りない印象を受けた。

この組み合わせで演奏する場合、4本の弦の音色を揃えるためには、ラーセンでは多少駒寄りを弾くといいようだ。こうするとA線もD線もブリブリしたエッジの立った音になるからスピロコアと音色が似てくる。

しかし、そんな弾き分けをするくらいなら、AもDも全部スピロコアにすればいいわけで、結局、ラーセンのA、Dはすぐに外し、スピロコアのA、Dに変えた。結局、従来どおりの4本同一ブランドの方が音色が均一で、私には弾きやすいという結論になった。


ジャーマンチェロは発表会で使う予定はないが、こちらも交換時期を揃えた方が、いつ替えたか忘れなくていいので、一緒に張り替えた。

今までは下2本がスピロコア、上2本がラーセンの定番の組み合わせ。今回はヤーガーで4本とも統一してみた。ヤーガーはラーセンよりも音の幅が広がる傾向で、ボワーっと鳴るためエッジが甘くなる。そんなホワイト系のしっとりした音色は、渋めの音色を持つジャーマンに似合いそうな気がした。

結果は予想通り。締り気味でほの暗い音を出していたジャーマンが、ふくよかでマイルドな音を出し始めた。ヤーガーのC線はスピロに比べるとパワーがおとなしく、メリハリが弱くなるものの、音色の共通性はさすがに良好。G線、D線、A線とのつながり感もスムーズでいい感じである。

チェロの場合、異なるブランドの弦をちゃんぽんで張ることが珍しくないが、同一ブランドで統一すると移弦した場合の音色の違和感を感じないメリットがある。

手持ち弦の在庫の中には、ヘリコア、エヴァ・ピラッツィ、シノクサ、ワーチャルなどの4本セットがある。弦にも賞味期限はあるので、今度は・・・と思っているのだが、結局、使い慣れたスピロコアやヤーガーを選ぶことが多い。なかなか新しい弦にチャレンジする気になれない。われながら保守的だと思う。



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