シューベルト  ピアノ五重奏曲「ます」

今週の土曜の午後、シューベルトピアノ五重奏曲「ます」(第4楽章のみ)の初合わせがある。8月17日のアンサンブル会で弾く曲目である。

参加メンバーは地元オケの団員の皆さん。団長のSさんは、いつものヴァイオリンをビオラに持ち替えての参加。ハ音記号がさっぱり読めないとこぼしておられた。コントラバスの奏者も、ふだんはヴァイオリンだったかフルートだったか、別の楽器を弾いている方らしい。小さな楽器からコントラバスとは、凄い持ち替えだ。ヴァイオリンは国立音大卒の方という。団長以外は面識がないので詳細はわからない。

チェロパートは大半がピアノかピアニッシモ指定。ソフトにやんわりと弾けばいい。 参考にしているCDは、アンドラーシュ・シフハーゲン弦楽四重奏団他の録音。チェロのルーカス・ハーゲンは、実に繊細な真綿のようなタッチの弱音を奏でている。おぼろげな柔らかい音でありながら、チェロの存在感をしっかり主張しているところは素晴らしい。他にジェームズ・レヴァインのピアノ/ゲルハルト・ヘッツェル他ウィーンフィルの面々とか、旧東ドイツ勢のペーター・レーゼル/カール・ズスケらの録音、サヴァリッシュリヒテル、深沢亮子などがピアノを弾いているCDも持っている。どれもいい演奏だが、チェロの動きが一番はっきり聞こえるのは、DECCA録音の優秀性とルーカス・ハーゲンの技量が際立つシフ盤である。

ちょっと前の個人レッスンの時間にS先生にフィンガリングを見てもらった。聞き慣れたメロディが繰り返される変奏曲であるし、それほど難しい譜面ではないので音は取れるようになったが、鬼門は第4変奏フォルティッシモ。最初の4小節、速いテンポで3連符が連続するところ。モタモタしては格好がつかないけれど、今の段階では、まだ速さについてゆけない・・・本番まであと6週間、それまでには撃退したい4小節。

今日は6月29日の公開レッスンのために1週間前に張った新しい弦、スピロコアのA線とD線を普通のラーセンに交換した。4弦全部がスピロコアの組み合わせは、ソロで弾く場合はきらびやかで悪くないが、ソットヴォーチェを要求されるシューベルトのこの曲ではキャラが立ち過ぎる。

ラーセンソリストのA線D線も張ってみたが、わたしのプリモにはノーマルラーセンの方が相性がいい。ソリストだと音が太くなり音量は増す反面、若干反応が遅い感じがして違和感を覚えた。

毎度のことながら、新しい弦を張るとベールを2〜3枚剥がしたように音の鮮度が上がる。これに比べると、同じく半年前に弦を張り替えた他のチェロの音がえらく鈍重でモコモコ、こもった鈍い音に聞こえてくる。弦の劣化は徐々に進行するから、音質の変化も緩慢で気が付きにくいのだが、そこまで悪くなっていたとは・・・






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