バイオリニストの潮田 益子さんがお亡くなりになったとのこと

サイトウキネンOや水戸室内Oのバイオリン・セクションの「顔」のお一人だった潮田 益子さん(1942年生まれ)が、28日、アメリカでお亡くなりになったとのこと。白血病を患っていたそうだ。

1971〜72年に国内で録音されたバッハの無伴奏バイオリンのためのパルティータ・ソナタ全集(東芝EMI)は、あの頃の模範的な演奏のひとつだった。気迫を込めてじっくり。腰を据えて歌いこむバッハ。生真面目で厳格。シゲティやシャンドル・ヴェーグの演奏を想起させる骨太で重厚長大型の演奏スタイル。今となっては、過去のある時代の記憶を呼び覚ます遺産のようにも聴こえるが、日本人によるこの曲の録音の中で、安定感と格調の高さで抜きん出た存在だった。ご冥福を祈りたい。





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