アンサンブル発表会

13日に地元アマオケが主催する室内楽中心の発表会があった。

演目は〜フルートとヴァイオリン、ピアノ伴奏によるメンデルスゾーン「歌の翼による幻想曲」、ホルンとピアノ伴奏でのラベル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのモーツアルト「ケーゲルシュタット・トリオ」、ハイドン弦楽四重奏曲「皇帝」の2楽章、モーツアルトクラリネット五重奏曲、同「音楽の冗談」・・・と盛りだくさん。私が出たのはチェロアンサンブル。このところ練習を重ねてきたオッフェンバックの「二重奏曲作品49の1」をやった。

会場は駅から徒歩5〜6分の場所にある小ホールだった。ホールといっても、広めの部屋に椅子を並べて使うスペースで、壁面が鏡張りになっているのは、ダンスのレッスンも可能ということだろうか。舞台のスペースは狭く、5〜6人が並べば一杯になってしまう。そこに12名のチェロ弾きが出た。すし詰め状態だから、同じプルトの隣人とは弓が接触しそうで危なかった。すぐ前に座っているお客さんとの距離も1メートルもない。困ったものだが、ここで、最近個人レッスンで特訓を受けている弓を節約しながら音量を出すボーイングが役に立った。 運弓の幅を狭めて弾くので、会場の悪条件が気にならない。いつもどおりの音量を出して無事に(どこにもぶつからず、とちることもなく)演奏できた。ヴィヴァルディのソナタのレッスンが、こういう形で効いてくるとは思ってもみなかった。

狭い場所では事故が起こりかねない。なので、チェロはセカンド楽器、弓も予備を持参した。安全優先のチョイスである。セカンドのジャーマンチェロは、音色はともかくも音の通りはいい。弓はJPベルナール(ニッケル)。ふくよかでソフトな音色を持つ。音のエッジが鋭いジャーマンの特性を緩和する効果があって、悪くない組み合わせだった。

午前中のリハーサルは、参加者が多いので、2会場に分かれておこなった。チェロアンサンブルは、徒歩15分ぐらいにある別会場でリハーサル。われわれの直前はファゴット四重奏のリハ。椿姫の前奏曲などをブカブカと吹いていた。チェロアンのリハーサルの持ち時間は30分だったから、全体を2回通しただけで終了。1回目は第一楽章の出だしがそろわず、オズオズ、もっさりと始まったが、2度目には合うようになった。午後の本番でも、アインザッツは割と合っていた。

本番での問題はテンポで、リハーサルの時でも、いつもよりやや速い感じだったのが、さらにスピードアップした。翌日、グループレッスンでご指導をいただいているS先生からメールがあり「最後はあまりの速さにどこまでいっちゃうの〜と笑いをこらえて聴いてました」との講評。

私が参考にしたYouTubeのプロによる模範演奏はテンポがかなり速い。これに慣れると、同じ曲をスローなテンポで弾くのは、胃にもたれる感じがしてくる。速い方が個人的には弾きやすかったが、後ろのプルトの人たちは目を回したらしい。後で客席にいた関係者の感想を聞いたら、前列下手側の端っこ(私)と中央の男性(T氏、ジャーマンオールドを使用)、それに上手側の端の男性(LLサイズの元ラガーマン氏)の3人の音が目立っていたという。前列には男女が交互に並んでいたから、男性達の音が勝ったということ。

発表会は16時に終わり、近所の居酒屋に移動して打ち上げをやった。一次会は21時で解散、別会場での二次会は22時半まで続いた。私は最後までお付き合いし、楽器談義や音楽談義で盛り上がった。

アマオケは、大ホールでやる交響曲の演奏もいいが、こういう内輪での室内楽も楽しめる。私が所属しているグループレッスンの生徒は、数年後に母体のオケに入団する目標でやっているが、その前から今回のようにオケのメンバーの皆さんとの交流が始まっている。なかなか味なことをやるオーケストラだと思う。




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