チェロのレッスン  103

11月15日の個人レッスン発表会で弾くシューマンの3つのロマンスから第3曲を見ていただいた。元はオーボエ曲である。私はValter Despal.jという人がをチェロ用に編曲した譜面を使っている。別の編者による細部が若干違う編曲譜もあるから、CDなどを聞くと、おや〜?となる場合がある(第3曲の場合は終結部に異稿がある)。

S先生が仰るには、Despal.jの楽譜にはフィンガリング指定に不自然なところがあるとのこと。少し離れたポジション移動をやらせたがる傾向があって、1本の弦の上を行ったり来たりと忙しい。これが上手くゆけば、それなりに音色の統一が得られるメリットはあるが、音程が怪しくなっては元も子もない。ということで先生からのお勧めもあり、移弦を嫌う楽譜指定を無視して、なるべく平易に弾ける指使いを選ぶことにした。D線だけで弾く指定になっている箇所をA線も使うことで、ずっと楽に弾ける。移弦に伴う音色の変化はやむを得ないので目をつぶる。

厄介なのは中間部である。フラット1個が付いているだけで、どうということもないように見えるが、ちょこちょこと3連符が仕込まれている。変則的なリズムを数えているとややこしいから、フレーズを丸暗記するのが手っ取り早い。次回のレッスンまでに中間部を集中的に攻略しておくことにして、残りの時間でアンサンブルの部で弾くバッハのドッペルコンチェルト(第一楽章)を見ていただいた。2台のバイオリンのための有名な協奏曲である。バイオリンではファースト、セカンドのソロパートを弾いた経験があるものの、チェロでやるのは初めて。音符が細かくなると(お約束通り?)思わず走る傾向がある。伴奏なのでソロに合わせるとしても、基本はインテンポを順守することがポイントとのこと。ごもっともである。それにしてもシューマンと比べたら、バッハの何とシンプルで弾きやすいこと。





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