チェロのレッスン  104

シューマンのロマンス第3曲を集中的に見てもらった。前回、うまく弾けなかった中間部(3連符のリズムがややこしい)は、数えられるようになったものの、Fesの音程が怪しいところでS先生のチェックが入った(ファの音は私にはどっちつかずの印象があって苦手)。それとリタルダンドからア・テンポに戻る際に、私のテンポがアップする傾向があり、そこもダメ出しされた。機械的に元のテンポに戻すのはいかがなものかと思うのだが、そのあたりを注意しながら何度か弾いていると、ドアの外の待合室に人影が出現。今日のチェロ・レッスンは私が最後のはずだが・・・?

ゴソゴソやっていたのはS先生のお母様(ピアノの先生をやっておられる)だった。チェロのレッスンが終わった後に、同じ部屋でピアノを教える段取りになっているとか。待合室でシューマンを聞いていたお母様はドアを開けて「この曲の伴奏はやったことがあるから、ピアノを弾きましょうか」とのお申し出。

ラッキー♪ とS先生(チェロを教えているお嬢様)が仰る。

抜き打ち検査みたいだが、第1曲から弾き始めることになった。今日は第3曲だけの予定だったので、第1曲と第2曲は準備してなかった。とはいえ2週間間前に舞台で弾いているから、それなりに格好は付いた(無理に付けたというべきか)。

ピアノと合わせるのは初めての第3曲は、リタルダンドとア・テンポの入れ替わりが頻繁に出てくるのだが、お母様はインテンポでどんどん弾いちゃう。タメを入れたい箇所もスイスイ流れてしまい、どんどん煽られている感じで焦った。シューマンには陰影を醸し出すゆらぎが欲しいのである。1mの至近距離でガンガン弾いてくださるので、チェロが負けて、弾いている自分の耳にチェロがよく聞こえない個所もあった。冷や汗をかきながら(途中で一回弾き損じた)最後まで通せた。ぶっつけ本番での合奏だし、最初にしてはよしとしよう。

本番で伴奏をしてくれるピアニストは別人で、そちらとのピアノ合わせは来週後半にある。今日のレッスンは予想外の展開となったが、予行練習が出来て、確かにラッキーだった。




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