ジャパンチェムバーフィルハーモニー演奏会を聞く

招待券を貰ったので紀尾井ホールで開催されたJCPジャパンチェムバーフィルハーモニーの演奏会を聞いてきた。各地の音楽家を集めて編成した室内オケである。今日は2管編成45名が出演していた。ロマンチックコンチェルトというシリーズの第6回で、演目はプーランクの2台のピアノのための協奏曲、ガーシュインのピアノ協奏曲へ調、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。ピアノ協奏曲ばかり3曲を連続して聞かされたのは初めてである。配布されたプログラムの裏面にソリスト募集という一文があって、チケット負担云々と書いてある。オケをバックに協奏曲を弾きたい人が経費を負担して出演するシステムなのかもしれない。

今日のソリストは女性ばかり4名。プーランクガーシュインは若手が元気に演奏していた。ピチピチとした快活な音楽。元教員のベテランが弾いたチャイコは、音の粒立ちを際立たせないおぼろげな風情。同じスタインウェイを使っても若手のようにクリアに磨き上げないソフトフォーカスな音色で、室内楽的なアプローチによるショパン風のおっとりとした演奏を繰り広げておられた。室内オケ相手だから、そういう解釈もありかな〜と。

今日の紀尾井ホール(800席)は半分以上が空席でガラガラ。吸音材となるお客が少ないので響きはいいはずだが、金管が強奏すると弦の音がその都度聞こえなくなるのには閉口させられた。小編成ゆえ(第1ヴァイオリン7名、第2ヴァイオリン6名、ビオラ4名、チェロ5名、コントラバス2名)、バランスの取り方が難しいのだろう。ホールの空間が狭いため、響が飽和しやすい傾向があるのかもしれないと思い、2階側面前方の席(舞台を斜め上から見下ろす位置)、2階後方正面、1階平土間中央と、曲ごとに3度席を替えてみた。しかし、どこに座ってもタイトな音響に大差はなかった。


 

にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ
にほんブログ村

にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ
にほんブログ村