自宅マンションでのミニ演奏会

12時に自宅マンションの管理棟に4人が集合してリハーサルをやり、13時過ぎから開演。お客さんは女性ばかり10人ほどが集まった。

最初に3月11日の地震から5年目ということで、私がバッハ「無伴奏チェロ組曲第2番プレリュード」を弾いた。しんみりとした祈りの音楽である。続いてバイオリン2本とチェロ2本の合奏をやった。「早春賦」「エーデルワイス」「ブラームスの子守唄」「モーツアルトの子守唄」「ヘンデルのブーレ」「見上げてごらん夜の星を」を演奏。歌詞カードをたくさんプリントして持って来てくれたメンバーがいて、おばさまたちは機嫌よさそうに歌っていた。

お次はパッヘルベル「カノン」。途中に出てくる三十二分音符で縦の線がズレ始め、どうなるかと思ったが、最後は綺麗に合ったのでよしとしよう。ここまでで40分が経過。いつもは30分で終わるが、今回は前日にリハーサルをしているから、盛りだくさん。アンコールで「星影のワルツ」をやったら、案の上、受けた。最後はセカンドバイオリンの女性によるハーモニカ独奏で「月の砂漠」を披露してお開きとなった。彼女、ハーモニカの愛好家が集まるグループにも所属し、今週の土曜日には音楽ホールで演奏会をするそうだ。小学生から90歳代まで老若男女が大勢集まってハーモニカを吹くという。バイオリンにハーモニカ、二胡まで弾く達者な方である。

演奏会の後は会議室に移動してお茶会を1時間ほど。ここでも懐かしのメロディの歌詞集を持ってきたおばさまがいて歌になった。

その後、マンションの14階にある住居内でサロンを開いているおばさまのお宅に移動し、6名でお茶会という名の宴会をやった。料理が趣味という70代のおばさまは保健所で講習会を受けて飲食を提供する資格も持ってる本格派。数年前、ご主人に先立たれた後は親しい人を招いて自宅でサロンをやったり、頻繁に海外旅行に出かけたり、ピアノ教室に通って習ったりと人生を楽しんでいらっしゃる。

一昨日、ポルトガル旅行から帰ってきたばかりだそうで、おみやげのリキュール(サクランボの入った甘い酒)をチョコレートで出来たミニカップに注いでいただいた。ポルトガル流の飲み方なんだそうだ。ビターチョコの薄手のカップも美味だった(最初の写真の中央に写っている取手が付いた黒いカップがそれ。おちょこサイズの壊れやすいモノをはるばると持ち帰られたのだ)。さらに本場のカステーラと金平糖(日本にある同名のお菓子とはかなり違った)、その他の砂糖菓子とかもいろいろ出てきた。ここのサロンの常連になったチェロ仲間の女性2名は大喜び。

お料理はキャビア入りサラダに白髪葱とオイルサーディンの和物、マッシュルームとベーコンのアヒージョ、キャベツのスープ桜風味(味付けはポルトガルで買って来た旨味たっぷりのお塩)、ポルトガル産山羊のチーズにトマト、サーモン乗せ、カニ風味塩味パスタ(実はきしめん)に美味しいパンなど、いつもに増して豪華。18時近くまでいろんな話で賑々しく盛り上がっていた(私はおとなしく拝聴)。

2年前の秋、2007年に自治会役員を務めた同期の人たちが集まった会合で、私がチェロをマンションの住民相手に弾いてみようかと申し出たのがきっかけで、毎月1回の演奏会が始まった。それを聞きに来たおばさまたちと縁が出来て、今では音楽を楽しんで、お料理も頂戴して、なかなかに楽しく充実した1日を過ごせるようになった。日常生活の中でも世間に向かって行動を起こすと、何がしかの結果は出てくるものだと痛感している。「やってみなはれ、やらせてみなはれ」である。







(チェロのYさんの撮影)


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