チェロ・アンサンブル #33

今日は講師が来ない自主練の日。教則本(サポージニコフ)の学習ではなく曲を弾きたいという声に対応しての開催である。10名いるメンバーのうち6名が欠席したので、出席者は男性2名、女性2名の合計4名。四重奏曲を各パート1名で弾く小人数のアンサンブルは悪くない。互いの音を聞きあうのに丁度いい。

まずはオッフェンバックの二重奏曲第1番を2名ずつ、2チームに分けて弾いた。上下のパートを各自が単独で弾くことになる。大人数の合奏ではあり得るなんちゃって演奏は出来ない。オッフェンバックはかなり以前にさらった曲集である。皆さん久しぶりだったので忘れていた部分もあるようだが、2〜3度繰り返すうちに勘が戻ってきて、3つの楽章を最後まで止まらずに通して弾けた。この曲はシンプルに書かれているだけに、強弱の付け方に注意が必要ということで次回に持ち越し。

曲の途中に出てくるアクセントとスタッカートの弾き方の違いについても確認作業をした。私が現在バイオリン教室の方で習った情報をそのままお伝えしたのだが、デタシェ、マルトレ、アクセント、スタッカート、アクセント+スタッカートのそれぞれの弾き方の違いについて確認作業をやった。皆さん、今まではなんとなく雰囲気で弾いていただけで、突き詰めて、それぞれの違いを考えたことはなかったみたいである。基本的な奏法だが、意外に留意していないこともあるようだ。

次に4重奏でモーツアルトの「アダージョ ヘ長調KV580a」を弾いた。4パートのうち、ファーストだけが特に難しい曲。私とOさんが順番にファーストを弾いた。皆さん、自分のパートを弾くのに集中すると音がぶっきらぼうになってくる。この曲は「アヴェ・ベルム・コルプス」と似た雰囲気の音楽だから、弱音の美しさを意識してソフトに弾きましょうとお願いし、ささやくような調子で演奏したら、いい感じになった。きれいな弱音を出すのは難しいが、互いの音を聞きあうとだんだん出来てくる。

次も4重奏でゴルターマンの「レリジオーソ」「ノクターン」の2曲を合わせた。音量の微調整に注意が必要な音楽である。各パート1名でやるのは久しぶり。8名以上の合奏になってくると、音の濁りが出てくるし、音量も大きくなりすぎてガサガサした演奏になりがち。結果的に雑な弾き方になってくる。楽譜に書いてあるクレシェンドなどの音量の付け方など、どういう表情が欲しいかをアドバイスすると、皆さんすぐに演奏に反映出来ていた。呑み込みが早い。

最後は気楽な曲をということで、「グリーンスリーブス」「ロンドンデリーの歌」「虹のかなたに」を合わせた。いつもは3番や4番のパートを担当している方に1番を弾いてもらった。緊張して大変だったという感想を漏らしておられたが、4名による合奏でしか体験できない楽しみ方もあるから、よい経験になったと思われる。10時から12時まで2時間、みっちり弾いてお開き。



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