チェロアンサンブル#40

O先生の指導日だった。前回に引き続き欠席者が多く3名のみでの受講となった。まずはサポージニコフ教本の15番と16番の練習から。両方ともデタシェ(分離するの意味)の練習曲である。弓を均一に往復させ、むらのない音量で個々の音を弾くが、下げ弓は無難にこなせても、上げ弓で不安定になる人が多い。各自が弓と弦が交わる角度のチェックを受けた。弓先で力が抜けないよう左人差し指に意識を集中し、重みを加えるようにとの注意もあった。

15番の変化1では全弓と弓先、弓元の半弓を交互に混ぜて弾く。どの音符も途中で腰砕けになったりしないよう(あるいは不要なクセントがつかないよう)注意が必要。個々の音を大事に弾くと同時に、楽譜に指定されたクレシェンド、デクレシェンドもはっきりそれとわかるような音量変化を付けることが肝要。アマチュアは音量のダイナミックレンジが狭いので、多少誇張気味に弾いて丁度良いぐらいとのこと。

16番の練習曲では4の指を弦に置いたまま離さずに弾き続けるよう指定された箇所が多発する。嫌らしい指定だが小指の筋トレと思うことにしよう。変化の2ではテヌート記号が出てくる。テヌートは一音ずつ弓に重みをかけてたわませるような感じで弾く。テヌートの指定がある音は、特に大切に扱うような気持ちを込めて濃い目に弾くとよいとヴァイオリン教室の先生が言っていたが、こちらのO先生は「フ〜ァ〜ン・フ〜ァ〜ン・・・」という調子で弓圧を加減して弾むような弾き方を推奨されていた。

テヌートの弾き方を教わったので、ついでにスタッカートの弾き方の確認もお願いした。弦に弓毛を噛ませてから小気味よくサッと弾き、最後は弦から弓毛をちょっと浮かせて弦の振動を残し、余韻を響かせる弾き方を練習した。スタッカートはアクセントではないので強音にする必要はない。一つずつの音を歯切れよく、同時に余韻も残しながら軽快に弾き継いでゆく。

最後にアクセントの弾き方も確認した。弦に毛をしっかり噛ませてガッツっという強い音を出す。アクセントは八分音符よりも四分音符や二分音符のような長めの音に付けた場合が効果的で、音の立ち上がりをスピーディに、同時に角ばった固いマッシブな音を出すよう心がけるとよいとのこと。

今回のレッスンでは、通常のデタシェ、テヌート、スタッカート、アクセントの4種類の弾き分けを実践した。知っているようで、案外そうでもないため、それぞれの相違を具体的に確認出来てよかった。今日は出席者が少なかったから、一人当たり30分程度を割り振った個人レッスンみたいな細かい対応をしていただいた。テキストの進捗は意図的に遅めにお願いし、各自のボーイングの確認に時間をたっぷりと割いてもらった。






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