チェロ・アンサンブル#72

一か月ぶりのO先生の指導日だった。今日の練習会場はいつもの駅そば公民館が予約できなかったため、街の中心部からかなり離れた丘陵地帯にある新しい施設を使った。朝10時ちょっと前に行ったら、少なくとも50台は停められる駐車場が満杯に近い状態。置き場所を探すのに手間取った。最寄り駅がない地域のため、皆さん車で移動してくるからそうなるのだろう。

 

今月から参加された男性が来られて6名が出席。「サポージニコフ教本」は広いポジションの練習曲の76番と77番をやった。77番は一見簡単そうな短い曲だが、途中で転調があり、音程を取り難い箇所があって、誰もがスムーズに弾けたわけではなかった。恒例の一対一の合奏をやったが、ちょっと苦戦気味だった。サポージニコフは手ごわい。

 

休憩後は新曲として選んだチェロ4重奏曲、ヴィルヘルム・フィッツェンハーゲン「アヴェマリア」の1回目のレッスン。まずは1番チェロの譜面を全員でさらった。1番のパート譜は最初から最後までテノール記号で書かれている。事前にO先生から指番号入りの楽譜データを頂戴していたので助かったが、何の音か一瞬読めなくなる瞬間があるので厄介。

 

この曲、前回まで取り組んでいたゴルターマンの曲のような陰影はあまり感じられない。ワーグナーの「ローエングリン」を連想させるような甘美なメロディが続く。YouTubeには量感のある太い音でメリハリをつけた演奏例が出ていて、そういう弾き方なら単調にはならないが、レイトのグループが弾くと、強弱記号やクレシェンド、デクレシェンドの幅が小さくなりがち。音量も不足して平板になり、砂糖漬の果実か何かのような甘いだけの音楽になってしまいそうだから要注意。

 

1番をざっと通した後に、2番と3番のパート譜の最後に出てくるハーモニクスの弾き方を確認した。2番から4番までは、それぞれのパート譜に、ヘ音記号テノール記号、ト音記号の3種類が出てくるのでややこしい。2番以降のパート譜の練習は次回に持ち越し。前回までのように全員でそれぞれのパートを順に担当するかどうか、ちょっと考えないといけない。ハイポジションでの演奏が手に負えない人もいるからだ。今日は3階にある音楽室の窓から、冠雪した富士山がきれいに見えた。女性らが青空に映える山容を眺めて喜んでいた。

 

 

 

にほんブログ村 クラシックブログ チェロへ
にほんブログ村