チェロアンサンブル#58

O先生による指導日だった。今年になって初めてメンバー全員(6名)がそろった。とはいえ、今月で退会する人がいるため6名での合奏は最初で最後かもしれない。「サポージニコフ教本」は53番から56番まで進んだ。今日さらった課題曲は指慣らしといった雰囲気なので淡々と進んだ。

休憩後はゴルターマンの「レリジオーソ」の3回目。長期の欠席から復帰されたメンバーは以前にこの曲を弾いた経験があるから慣れた様子。O先生は、今日はかなり細かいところまで突っ込んだ指導をして下さった。各パートごとにいろいろな指示が出ていたが、皆さん、それらを飲み込んですぐに音に反映させていた。

チェロアンサンブルに残っているメンバーは、2012年に始まったグループレッスンの選抜者ということも出来る。音程やボーイングに難があった人たちが徐々に去り、混濁の原因が減少した結果、現在は演奏技術の個人差が少ない状態になっている。弾ける人がそろっているから、O先生もそれなりの要求をされてくる。そうした内容の濃い指導を受けながら練習すると、みるみると合奏が良い方向に変わってくるから面白い。先生に指摘されたとおりに弾き方を変更して、すぐに結果を出せるのは、レイトのグループの場合、そうそう簡単なことではない。

今日のような充実した時間を経験してしまうと、メンバーだけの自主練はほとんど無意味、時間の無駄のような気もしてくる。われわれは精度の高い合奏を目指してはいるものの、これで完成といえる地点があるわけではない。永遠に未完成のままだろう。発表会での披露のような、締め切りに合わせて最後は時間切れで本番に突入する練習ではなく、上を目指すための日常的なプロセス、その積み重ねを楽しめばいいのだと思われた。



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